ダイエットの大敵「グレリン」とストレスの関係と対処法は?
- 2017/12/20
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肥満の素?迷惑なホルモン?「グレリン」
人間の体の中では絶えず何十、何百という種類のホルモンが分泌されています。ホルモンにはいろいろな役割があり、例えば男性ホルモンのテストステロンなどは筋肉の発達や精子の造成に深く関与しています。まさに我々オヤジがオヤジたるための根本的な存在と言えるでしょう。
さて、皆さんは「レプチン」というホルモンをご存知でしょうか。このレプチンは通称「カロリー無駄遣いホルモン」と呼ばれており、このレプチンがバンバン分泌されている人は、多少カロリーを多く摂り過ぎてもあまり体脂肪が増えないのです。
一方、その真反対な存在が今回ご紹介する「グレリン」です。グレリンは主に胃で作られるホルモンですが、このグレリンが増えると困ったことに食欲が増してしまうのです。つまり腹ペコ誘発ホルモンというわけです。
予めお断りしておきますが、グレリンは決して絶対悪というわけではありませんよ。空腹感を覚える、という事はそもそも生きる上で必要な現象です。また、人間は食べることによって幸福感も味わいますからストレスに対抗するためにもグレリンは必要なのです。
つまり、グレリンを減らすことができれば食欲が減りダイエットに役立つのは間違いありません。しかし、同時にストレス耐性まで低下してしまう可能性があるのです。グレリンと上手く付き合うためには、グレリンに頼らずストレスを解消する術を身につける必要があります。
グレリンはコルチゾルの分泌も促す
もう一種類、筋トレ好きには大迷惑なホルモンがあります。それがコルチゾル。こちらは別名「ストレスホルモン」と呼ばれています。筋肉を分解してしまう作用もあり、とにかく忌諱される存在です。
実はグレリンは我々がストレス下にある時、このコルチゾルの分泌を誘発してしまうのです。本来人間がストレスを感じる場面というのは「命の危険」が差し迫っている状況だと体は判断します。そのため体内をエネルギーで満たすために筋肉を分解し血中アミノ酸濃度を高めようとするのです。激しく大きなお世話ですが。
そこで、グレリンの食欲誘発やコルチゾルの分泌を回避するためには、ストレスに上手く対処する必要があることが分かります。ストレス対策が万全でなければ過食や筋肉減少の波をもろに被らなければならなくなるのです。
精神を穏やかにする呼吸法
さて、ストレスそのものを回避するのは現代社会ではなかなか難しいですよね。特に我々オヤジ世代の人間は仕事場でも家庭でもとにかく全方位からストレスに曝されます。逃げ場なんか全くないわけです。
ですから、ストレスを無くしてグレリンやコルチゾルの悪影響を消し去ってしまおうと考えても無駄なあがきとなってしまうわけです。
そこで、ストレスを受ける事自体は仕方ないと諦め、そのストレスをいかに上手く解消するか、付き合っていくかを考えてみましょう。
最も手軽でお金も掛からず、すぐに実践できるのが「呼吸法」です。たかが呼吸法と思うかもしれませんがこれが意外と侮れません。仕事で行き詰まってイライラしている時や、緊張する商談の直前などにこの呼吸法を実践すると気持ちがスッと楽になって落ち着けるのです。嘘だと思って一度は絶対に試してみてください。
ではその呼吸法のやり方です。これはヨガの呼吸法をアレンジしたものです。
①ゆっくり約4秒かけて息を吸い、お腹と肺を満たします。
②7秒間そのままストップ。
③ゆっくりゆっくり8秒~10秒かけて息を吐きます。
たったこれだけです。これを5回繰り返してみましょう。気持ちが楽になっているのが明らかに分かるはずです。
ビタミンCとPSを摂取せよ
コルチゾルを抑え込むためには実はビタミンCが役に立ちます。最も一般的で手に入りやすい栄養素の一つですがビタミンCは侮れないのです。
ビタミンCは水溶性で半減期が約2時間ととても短いので一日に何度かに分けてこまめに摂取しなくてはいけません。理想としては1回500mg~1000mgを一日に5回程飲むべきです。一度にまとめて摂ってもほとんど意味はありません。
またホスファチジルセリン(PS)という成分はサプリメント化もされており、スマートドラッグとしても有名です。脳機能を改善するという効果を期待するのが一般的ですが、このPSもコルチゾルの過剰な分泌に対抗できる有効な手段となります。
PSはやや値段が高いのがネックですが理想としては毎日500mg摂りましょう。もしストレスを強く受けるであろう時期が分かっているのであればその前後と最中だけ800mg程摂ってその他の時期は200mgとしても大丈夫です。