「お腹だけ痩せたい」は腹筋運動で可能なのか?注目の実験結果とは
- 2017/07/12
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誰もが望む部分やせ!
余程のナルシストか日頃からボディメイクに熱心な方でない限り、どこかしら自分の体に不満部位はあるものです。
不満部位というのはつまり「そこだけ脂肪を落としたい」と考える部位ですね。女性と男性では傾向が違うようですが女性の場合はお尻や脚、二の腕でしょうし男性であれば下腹部や背中といった上半身が中心になると思います。
そんな中、もう数十年以上前からしょっちゅうテレビショッピング等で見かけるのが「お腹の脂肪だけを狙って落とす腹筋マシーン」ですね。シットアップのような動きをサポートしたり、低周波電流をお腹に流したりといろいろなタイプが結構なお値段で販売されています。
では、果たしてこれらの器具は人気の高さと比例してお腹の脂肪を落とすことができるのでしょうか。そして、そもそも狙った部位だけの「部分やせ」というのは可能なのでしょうか。
今回は、部分やせに関する研究結果を見つけましたのでその結果をご紹介するとともにダイエットの本当のやり方について解説していきたいと思います。
部分やせの実験結果を発見!
南イリノイ大学で実施された腹部の運動とその結果としての脂肪量に関する実験によると、1日に100回以上もの熱心な腹筋運動を6週間続けて実施したグループと、そうでないグループとの間に腹部の体脂肪の増減に関する差異はほとんど見られなかったとのことです。
また、腕のトレーニングにおいても週2回の筋トレを12週間実施した結果、脂肪量には変化は起きませんでした。ただし、筋肉量は筋トレをしていたグループの方が明確に増加していました。
やはり「動かした部位の脂肪が優先的に落ちる」というのは夢や幻の類と言えそうです。
都合の良い話は無い!ではどうする?
というわけで残念ながらピンポイントな部分やせというのは存在しません。確かにTVショッピングで使われているダイエット器具をプロのボディビルダーが使っているなんて話は聞いたことがありませんしね。お腹に電気流してダイエットできるなら、どのビルダーも過酷な食事制限や糖質・塩分管理なんてやらないでしょう。
では、ダイエットの正しい方法とは何なのでしょうか。これは、残念ながら…とは言いたくないのですが、やっぱり「カロリー制限」が王道となります。
人間の体内における栄養環境は常に一定ではありません。食後のような栄養過多の状況では脂肪は合成されますし、睡眠中や運動中のような栄養枯渇状況では脂肪は分解されています。そして、中・長期的に見た場合にエネルギー収支がマイナスであれば体脂肪は減少する方向に動きやすいのです。
もちろん同一カロリーでも糖質や脂質とタンパク質では体の反応は違いますし、食べ合わせなどでも多少変化します。ですから、体脂肪率10%以下を狙うような比較的高度な減量であれば三大栄養素(タンパク質・脂質・炭水化物)のバランスも気にしなくてはいけません。
ただ、その前に大前提としてカロリー管理が必要なのは間違いのない事実です。小手先の技術で楽して痩せようと思っても時間を無駄にしてしまう可能性が高いのです。
どうすればいかにカロリーを抑えられるかを考えた方がより幸せになれる事は間違いありません。ダイエットで辛いのは何かを制限しているからではなく、除脂肪が全く進まずに結果が出ないからです。同じ場所を足踏みする作業は誰にとっても辛いですからね。
最もスピード感のあるダイエット方法はカロリーカットと糖質制限を同時に実施した場合です。一日の糖質摂取量を20g以下に押さえ、摂取カロリーを基礎代謝のプラス300kcal程度に設定するとほとんどの人は物凄いスピードで脂肪が落ちます。本気の人はまずこの方法を実践して頂きたいですね。