オリンピックの入賞ってメダル以外に価値はあるのか?
- 2018/09/08
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オリンピックの入賞順位
2020年の東京オリンピックまで2年を切って、何かとオリンピックに絡めた話題が増えている気がする昨今です。オリンピックは参加することに意義があるなどというスローガン? これも近年では聞かれなくなった気がします。そもそも、参加することに意義があるというのは、世界を相手に互角に戦えていない状況ではスンナリと受け入れられる言葉だともいえるでしょう。
自国選手のレベルアップで、メダル争いができるようになれば、出ただけでOKという話にはなりにくいものです。それがよいとか悪いとかは別にして、目の前にメダルを獲れそうな状況があれば、参加しただけじゃ駄目だと思うのは自然なことといえます。
そして、オリンピックで一定の結果を残せたという指標として入賞があります。多数の参加選手のうち、上位に入ったことを証明するのが入賞という言葉です。その最高位は第一位の金メダルであり、次が銀メダル、銅メダルと続きます。
ただし、メダリストを指すのにわざわざ入賞という表現はしません。オリンピックで入賞と呼ばれるのは、メダルを逃した上位選手だと考えてよいでしょう。つまり、第四位以下です。銅メダルが2人いる場合など、メダリストが4人以上になるケースでは、第五位以下かそれ以下が入賞となります。
この入賞順位ですが、かつては第六位までとなっていました。しかし、1984年のロサンゼルス大会からは弟八位までが入賞と変更になっています。この年の冬季オリンピック・サラエボ大会も第八位まで入賞に変更されているため、オリンピック全体で見れば、入賞順位が拡大されたのはサラエボオリンピックからです。
メダリストは無理でも、それに次ぐ入賞者の地位を得られる選手が2名・2組増えたことは、選手にとってはよいことでしょう。一方で、人数が増えることでオリンピック入賞の希少価値が下がったと考えることも可能ですが、これは失礼ですね。
オリンピック入賞の価値
ところで、オリンピック入賞といっても3位までに入らなければメダルが授与されるわけではないし、メダル以外の入賞に価値があるのかという声を聞くことがあります。たしかに、メダリストほどのインパクトはないでしょう。しかし、それをいうなら、金メダルと銀メダル・銅メダルのインパクトも大きく異なります。
それでも、メダルはメダルだし、価値はあるだろうという考えもわかります。では、メダルに届かなかった入賞の価値とはどのくらいのものなのでしょうか。まさか、入賞ではない9位以下と同じということはないでしょう。
まず、競技としては正式に入賞としての賞状が授与されます。とはいえ、メダリストと違い、賞状を見せてください! というテレビ中継はありませんよね。賞状があることすら知られていないとなれば、それこそ9位以下と同じ扱いではないのかとなります。
また、メダリストであれば、日本オリンピック委員会や競技団体、スポンサーなどからお金が出ますね。しかし、他の入賞者がお金をもらえるという話は聞こえてきません。
あまり下世話な話をすると、頑張っているアスリートの皆さんに失礼にあたります。それでは、そろそろ結論です。
オリンピック入賞はメダルでなくても価値があります。実は、8位までに入れば「入賞者の名簿」に掲載されます。オリンピック上位者である記録が残るのです。歴史を振り返ればわかりますが、記録が残されていないものは無いのと一緒といえます。
人の記憶から消え去り、巷の記録が散逸してしまっても、公式記録が発掘されれば、偉大なるオリンピック入賞者として後の世の人々に再認識されるわけです。その記録に載っているのはメダリストと8位までの入賞者だけ。
これを価値といわずして、何が価値かといえるくらい凄いことです。そして、できればメダリスト、それもゴールドメダリストなら…。