体の不調や病気はサプリメント・健康食品で治せる???【薬剤師アドバイス】
- 2019/05/21
- ヘルスケア
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「近頃なんだか体がだる重い」
「夜まで体力が持たない」
こんな悩みをお持ちではないですか?そんなときに頼りたくなるのがサプリメントや健康食品。ドラッグストアに足を運べば所狭しと並べられたサプリメントたちが目に入ってくるでしょう。
「でも本当にサプリメントで元気になれるの?」
サプリメントや健康食品で元気になれるのか気になる方に向けて、ここでは気になる効果や選び方などをご紹介していきます。
1.サプリメントや健康食品に期待できること
健康食品と言うと青汁やプロポリスのようなものを思い浮かべるかもしれません。実は健康食品という大きな分類の中にサプリメントが属している状態なので、マルチビタミンやビタミンCのようなサプリメントも健康食品の仲間です。
ところでサプリメントや健康食品を飲むとき、何を期待して飲まれているでしょうか?
「健康を維持したい」
「たりていない栄養を補いたい」
こういった目的で飲まれている方は◎です。
・仕事が忙しくてバランスのよい食事が難しい方
・野菜不足が気になる方
・そろそろ将来のことを考えて栄養をしっかり摂りたい方
こういった方が自分に合う健康食品を見つけられたら、日々の暮らしに元気をプラスできるでしょう。
一方で、「病気を治したい」
というように、何らかの疾病を治療するために飲まれるのは間違った方法。なぜなら健康食品は医薬品ではないので、疾患を治す力はないからです。あくまで健康を守るために活用するのが正しい使い方となります。
2.サプリメントや健康食品の選び方
安いからこれにしよう、と値段だけ見てサプリメントや健康食品を選んでいる方は危険です。もしかしたら大して成分が入っていないものを選んでいる可能性も。ここでは買う前に見ておきたいチェックポイントをいくつかご紹介します。
2-1.栄養機能食品かどうかを見る
普段の栄養バランスが気になる方がよく買われるものと言えば、ビタミンやミネラルを補給できるサプリメントでしょう。これらのサプリメントを購入するときは必ずパッケージに「栄養機能食品」の記載があるかどうかを確認してください。
ドラッグストアで売られているほとんどの商品は栄養機能食品ですが、ネットで売られているものは一部そうでないものがあるのです。ビタミンやミネラルはそれぞれどのくらいの量を1日に摂取したらよいのか、目安となる基準値が定められています。
栄養機能食品はこの基準値に当てはまるビタミンやミネラルを摂れますよ、という指標です。つまり栄養機能食品と記載のないサプリメントは、基準値を大幅に下回る量しか成分が入っていない可能性もあるということ。
以下の成分が栄養機能を表示できる成分として認められているものです。(2019年5月現在)これらのサプリメントを買うときはぜひ栄養機能食品かどうかを確認してくださいね。
・脂肪酸(EPAやDHA)
・亜鉛
・カリウム
・カルシウム
・鉄
・銅
・マグネシウム
・ナイアシン
・パントテン酸
・ビオチン
・ビタミンA
・ビタミンB1
・ビタミンB2
・ビタミンB6
・ビタミンB12
・ビタミンC
・ビタミンD
・ビタミンE
・ビタミンK
・葉酸
2-2.有効性が認められていない成分もある
この年齢になると何かとお世話になる機会も多いウコン。お酒の席には必ず準備しているという方もいるでしょう。「ウコンを飲めば二日酔いしない!」と多くの方がウコンを手にしている光景を見かけます。
しかし実はウコンが本当に二日酔いに良いのか、肝臓に良いのかはハッキリとわかっていません。ウコンに含まれるクルクミンが肝臓障害を抑制するかも?というデータがあるにはありますが、まだまだ不明瞭な段階です。
口コミや噂だけを信じていると意味のないものにお金を使ってしまうことになるかもしれません。
3.もっと元気になりたいオヤジにおすすめ!お悩み別サプリメント・健康食品
では話を少し元に戻します。「サプリメントや健康食品で元気になれるのか?」という疑問についてですが、答えは「YES」。ただし正しいものを選んで使った場合のみです。
3-1.朝からスッキリ起きたい方
寝起きがスッキリしないなんてこと、ありませんか?質のよい睡眠が取れないと、朝からシャキッと起きることもできなければ、その日を元気に過ごすこともできません。スッキリ不足の方にはトリプトファンやセロトニンがおすすめです。
夜になると私たちの体は睡眠モードに入るためにメラトニンという物質を産生します。このメラトニンとなる原料がトリプトファンとセロトニンなのです。
3-2.精力が気になる方
ちょっと周りには相談しにくいけど、精力の衰えが気になってきている方も多いでしょう。気がついたら若い頃よりも元気がない、そんなときに摂りたいのがノマカ。
もちろんマカを摂取したからといって、即座に元気を取り戻せるわけではありません。年齢を重ねるごとに精力が気になり出すのは自然のことですが、マカが男性の精力亢進に何かしら働きかけてれる可能性があることが科学的にわかっています。
3-3.目の疲れが気になる方
とくにパソコンやスマートフォンをよく使う方は目の疲れが気になりますよね。目がショボショボしてボヤけるという方はアスタキサンチンがおすすめ。アスタキサンチンは赤色の色素を持つ物質のことで、エビのような甲殻類に多く含まれています。
アスタキサンチンの特徴はなんと言ってもその強力な抗酸化作用。その作用はビタミンEの500倍以上にものぼります。この抗酸化作用によって眼精疲労を軽減できる可能性があると言われているのです。
3-4.体の疲れが気になる方
30代、40代となるとなかなか体の疲れが取れませんよね。若い頃のように疲れ知らずな体になれたら…なんて思うことも。そんな疲れが気になる方はビタミンB群を摂ってみましょう。
ビタミンB群は3大栄養素である脂質、たんぱく質、炭水化物をエネルギーに変えるのに必要不可欠な成分です。中でもビタミンB1は積極的に摂りたいですね。私たちの体を動かすエネルギーの約6割が炭水化物から作られています。
この炭水化物をエネルギーに変えるために必要なのがビタミンB1なのです。他にビタミンB2やビタミンB6,ビタミンB12も合わせて摂ると良いでしょう。
4.どうしても気になる悩みは医薬品で対処
サプリメントや健康食品はあくまでも栄養を補助的に補ってあげるもの。決して何かを治療するような効果があるわけではありません。
そのためサプリメントを飲んだからといって劇的に体調が変わるとか、目に見えて変化が出てくるとかそういったことは難しいでしょう。あくまで健康維持のためのちょっとしたプラスアイテムとして使っていただけたら問題ありません。
もしもサプリメントや健康食品を獲っても体の調子が優れないときは、無理をせずに病院にかかったり、ドラッグストアで売られている医薬品を試してみたりするのも1つの手です。医薬品はサプリメントや健康食品とは違って「効く」「効果がある」と法律上謳えるようになっています。
元気のなさがもしかしたら何か病気のせいで…ということもありますので、たりていない栄養素を補っても不調が続く場合は病院で診てもらうようにしましょう。
5.まとめ
サプリメントや健康食品でオヤジは元気になれるのか?悩みに合った成分を選び、成分量がしっかりしているものを選べば元気になることも可能です。しかしサプリメントや健康食品は医薬品とは違って「効果があります!」というものではないので注意。
なぜ疲れているのか、なぜ元気がないのか原因を取り除いてあげるのも大切ですよ。サプリメントや健康食品と上手に付き合うことで日々の暮らしに元気をプラスできますので、うまく活用していきましょう。