「運び屋」~10年振りのクリント・イーストウッド主演監督作品は、仕事と家族がメインテーマ

  • 2019/03/20
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ハリウッドの生ける伝説クリント・イーストウッドが、約十年ぶりに監督と主演を手掛けた映画「運び屋」。クリント・イーストウッドは、監督制作のみならず主役のアール・ストーンを見事に演じ上げました。

アメリカ犯罪史上最高齢のドラックの運び人の実話に、興味を持ったクリント・イーストウッドが自身と重なる部分が多々あることから共感し制作が実現したのです。「アメリカン・スナイパー」や「ハドソン川の軌跡」そして「15時17分、パリ行き」など実話ベースの監督作品があるので、この「運び屋」も期待が持てます。

映画の原題は、「The Mule」。ロバとか頑固などの意味で、隠語では麻薬の運び屋。映画の予告編を見ただけでヤバイそうな香りがプンプン漂ってきますね。

 

あらすじ

あらすじ
園芸業を営むアール・ストーンは、家族よりも仕事優先で働いていました。その仕事人間ぶりは、実の娘の結婚式に出席しないで、ユリの品評会に出席するほど。品評会で優勝するほどのユリを生産していましたが、新興のネットビジネスに売り上げを奪われ気が付いた時には、自宅兼園芸会社は倒産で差し押さえにあい住むところもなくなりました。
そんな時に、持ち掛けられた車を運転するだけのアルバイト。仕事で全米を駆け回っていたアール・ストーン。無事故無違反で、警察の厄介になったことは一度もない超優良ドライバー。
指定されたタイヤ屋に赴くとヤバそうな奴が、アール・ストーンのオンボロトラックの荷台にカバンを一つ放りこみました。指示した場所までドライブすれば報酬がもらえると説明されました。指示された通りに行動しトラックに戻ってくるとトラックの小物入れには驚くほどの大金が。
一度だけと思ってやったヤバイアルバイトでしたが、次々とお金が入用になり何度も運び屋のアルバイトを繰り返して行きます。
やがて、大ボスが倒され新ボスに代わりアール・ストーンの締め付けが厳しくなり麻薬捜査局の捜査の手も追ってくるようになりました。これが最後と麻薬を運ぶアール・ストーンの運命は、、。

 

監督・脚本

監督:クリント・イーストウッド
脚本:ニック・シェンク

俳優のほかに映画監督もこなすクリント・イーストウッド。制作した作品は、数多くの賞を受賞。2000年以降の作品は、世界興収ベスト10作品が目白押しです。

脚本のニック・シェンクは、「グラン・トリノ」でも脚本を手掛けていました。クリント・イーストウッドとニック・シェンクの10年ぶりになる強力なタッグ復活になりました。

 

キャスト

主人公の運び屋アール・ストーン役は監督でもあるクリント・イーストウッド。アール・ストーンの娘役はクリント・イーストウッドの実の娘アリソン・イーストウッド。「タイトロープ」(1984年作)以来の親子で競演になります。

コリン・ベイツ捜査官役は、ブラッドリー・クーパー。クリント・イーストウッドが監督した「アメリカン・スナイパー」にも出演しています。主任特別捜査官役のローレンス・フィッシュバーン。コッポラが監督した「地獄の黙示録」や「コットンクラブ」に出演。
トレビノ捜査官役は、マイケル・ペーニャ。クリント・イーストウッドが監督した「ミリオンダラー・ベイビー」や「フューリー」に出演。元妻のメアリー役は、ダイアン・ウィースト。「ラビット・ホール」、「パッセンジャーズ」に出演。麻薬組織のボス役は、アンディ・ガルシア。「マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー」や「ジオストーム」に出演しています。

 

見どころ

①品評会で優勝し家族も顧みないで仕事一筋から一気に、ネット産業にあおられ倒産し差し押さえされるまでの転落人生を見事に描いています。家族を大事にしなかった男の末路は惨めです。妻に相手にされないのは、良しとしても実の娘に話もしてもらえないのは父として辛すぎるでしょう。家族持ちのオヤジは、仕事よりも家族第一を肝に銘じておきましょう。

②運んでいる物が、気になってカバンを開けてしまったアール・ストーン。やはり、ヤバイ物=麻薬のコカインだったと知ります。しかし、運転は以前と変わらず安全運転でラジオを聴きながら鼻歌を歌いながらです。ヤバイ物を運んでいるのに緊張感はゼロ。実にリラックスして目的地までドライブ。道中では自分の寄りたいところに気ままに行きます。

③運び屋の最初の時は、長年愛用してきたオンボロなピックアップトラック。そのまま、鉄くず屋に直行しそうなほどの動くスクラップ状態。初めての運び屋で、ピカピカのリンカーンのピックアップトラックが購入できるほどの報酬。その報酬で、孫娘の結婚資金を提供したりして家族の絆を取り戻すアール・ストーン。皮肉なことに、まともな仕事で稼いだお金でなくヤバ犯で稼いだ金で家族の絆を取り戻していくのは、なんとも皮肉なことか。

④麻薬捜査官と知らずにファーストフード店で、「仕事よりも家族を大切に」と諭すアール・ストーン。この映画の命題は、まさに「仕事よりも家族を大切に」です。

⑤運び屋中に妻が危篤の連絡を受けたアール・ストーンは、どうするのか。
残念!ながらネタバレしてしまうので、後はかけません。

 

お勧め度(★5点満点で)

★★★+
仕事人間のオヤジに捧げます。家族の絆は、お金では買えません。仕事と家庭を考えるいい機会になるかも、、。仕事は、ほどほどにしましょうね。

この記事の作者

Rc.オガ
Rc.オガ
オギャと生まれたときからミニカーを握りしめていたくらいの車好き。旧車から新車、軽自動車からVIPカーそしてダンプカーやバスまでと守備範囲はとても広いです。WRCやF-1・インディ―カ―そしてエア・レースとレース観戦が大好き。長年に渡って培ってきた、車のウンチクを後世に伝承させるためWEBライターとして、車の楽しさを日夜伝道しています。
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