ムダ弾を撃たない必殺の仕上げ厩舎4つ
- 2017/01/16
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2016厩舎リーディングから読めること
慌ただしく過ぎ去った2016年の競馬界も各成績がまとまり、さまざまな傾向が読めてきた。
馬券の「戦略」という意味においては、騎手以上にカラーが鮮明なのが「厩舎」である。
厩舎は企業であり、トレーナーは経営者である。
経営者がどのようなビジョンを持ち、またどの程度目標を達成できたかは、成績を見れば一目瞭然だ。
今回は、馬券ファンにうれしい「厩舎の一撃必殺度」を考察してみたい。着外が少なく、仕上げた馬が無駄なく走る「エコ厩舎」とでもいおうか。
はじめにお断りすると、堀宣行厩舎については今回「殿堂入り」としてひとまず置いておく(笑)。
新世代の一番星 木村哲也厩舎
6年目の昨季は、見事にベスト10入りを果たし、一躍東の有力厩舎に躍り出た。
それでいてまだ重賞にはほとんど馬を使っていないというのだから、恐れ入る。駒がそろえば、将来大レースを席巻する可能性もあるだろう。
着外157回、勝率1割4分8厘は、ベスト10厩舎の中でも西の友道康夫厩舎と双璧を成すエコぶり。条件戦からコツコツ星を伸ばす連勝馬に乗っていこう。
大レースにも強み 友道康夫厩舎
マカヒキを筆頭に、管理馬のラインナップもすごいが、その卓越したトレーニング手腕が怖すぎる、西の必殺仕上げ人。
東の木村厩舎をひと回りグレードアップした感じで、ちょうど木村厩舎の理想の将来像と思えばいいだろう。
大レース、特別戦の成績も優秀だが、たった1つだけウィークポイントがあるとすれば、「ダート戦がからっきしダメ」ということ。
芝でこそ、の名門厩舎だ。
わずか3年でここまで躍進 中内田充正厩舎
まだ3年目ですよ、奥さん。
3年目の浮気じゃないですよ(だから知らないって)。
はっきり言って、いま日本で一番日の出の勢いの厩舎。
やるやるとは聞いていたけど、ここまでとはねぇ。
特筆すべきは厩舎の騎乗依頼プラン。
ドトウのごとく、外国人ジョッキー乗せ。
ルメール、アッゼニ、バルザローナ、ヴェロン……。
成績を残してナンボなんじゃあ、というその徹底ぶりが心地よくさえ感じる。
これは厩舎の成長とともに変化するポイント。今後主戦をどうするかがたいへん見ものだ。
昨年も脅威の勝率1割5分越え 萩原清厩舎
オイドンは、もともと競馬新聞の厩舎欄を全く見ない人ではあるが、唯一この萩原清厩舎だけは、チラ見する。
それくらい、信用している。
年度別成績が、このベテランせんせーの恐るべき実力を物語っている。
図ったように、毎年の着外数が140近辺。
勝ち星の増減は確かにあるんだけど、コンスタントに2、30勝乗せ。ダービーもちゃんと勝ってます。
いろんな騎手を乗せてこれだし、渋い馬を渋く勝たせるしで、ファン的には「神厩舎」認定。
今年もどうぞよろしく。