女性宮家とはどのようなものなのか?
- 2017/05/25
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皇族がどんどん減少している時代
日本国憲法第1条:天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く。
いきなり憲法の条文から入りましたが、いま天皇退位が現実のものとなりつつあります。それとともに、皇室・天皇家の存続に関わる皇族の減少という問題も目に見えるようになっています。皇族が減少することで、従来から行われている皇室行事や皇族による公務に支障が出ることも議論されている問題点です。
そこで、女性宮家というテーマが登場しています。皇族として生まれた女性は、皇族ではない男性との婚姻とともに皇籍を離脱して一般の国民同様に戸籍制度の中に入ります。簡単に言えば、一般の民間人になるのです。最近では、今上天皇のご長女(第1皇女)である黒田清子さんの例があります。また、先ごろご婚約の予定が発表された秋篠宮さまのご長女、眞子さまも来年にはご結婚により皇籍を離れることが確定的となっています。眞子さまの妹である佳子さまや、皇太子殿下のお子さまである愛子さまも、ご結婚する場合、お相手が皇族ではないことは必然です。
そして、皇族の減少と同時に、男性皇族が極端に少ない現状において、女性皇族の皇籍離脱は皇室の縮小を早めることになりかねません。他の女性皇族方のご結婚も考えれば、他の皇族方にかかる公務の負担がさらに増すレベルではなく、公務そのものが行えなくなる事態も懸念されています。
女性皇族を残すための宮家創設
しかし、いくら懸念したところで、若い皇族や男性皇族が少ない現実が消えてなくなるわけではありません。そのため、女性皇族がご結婚後も皇族でいつづけることで、皇室の縮小を回避し、公務の問題にも対処しようとするのが女性宮家の創設です。
女性宮家とは、現行の男性皇族を主とした宮家に対し、女性皇族を主とする宮家のことです。女性宮家が創設されれば、ご結婚相手の男性が民間から皇族入りするという話が現実のものとなります。オヤジには縁のない話ですが、若い人には関心事かも知れません。
それはともかく、女性宮家の創設については賛否が分かれています。賛成意見の例としては、男性皇族が少ない現状では、早晩、宮家自体が消滅してしまう恐れがあるというものです。事実、秋篠宮家を除けば後継男子がいません。三笠宮家と高円宮家のお子さまは4人全員が女王殿下であり、婚姻による皇籍離脱が予測されます。
一方、否定意見の例としては、女性宮家の創設により、女系天皇誕生の可能性が出てくるとするものがあります。そのため、女性宮家ではなく、旧皇族の皇籍復帰など別の方法で皇族減少問題にあたるべきだとする意見もあります。
いずれにしても、我々一般のオヤジには想像もつかない宿命を持って生まれるのが皇族でしょう。その中で、自分の意思とは無関係に皇籍を離れたり離れなかったりといった話で騒がれている現状について、ご本人はどう思っておいでなのかが気になるところです。