24時間・365日営業がなくなる?元旦営業まだ続けますか?
- 2019/03/31
- ライフスタイル・娯楽
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ファミリーマートをはじめとした、コンビニエンスストアの24時間営業の見直しが始まっている。
業界最大手・セブンイレブン直営10店舗では、’19年3月末に、午前1時閉店、午前5時開店の実験が始まった。
深夜時間帯のバイトが見つからず、深夜はオーナーがワンオペで働かざるを得なくなる状態が続く事もあり、コンビニの24時間営業は問題視されていた。
では、そもそも24時間営業や、元旦営業は、いつから本格化したのか。
これが意外にも、それ程昔の話ではない事が判明した。
毎日サービスする時代は終わり
24時間営業のコンビニエンスストアが急速に店舗拡大し、大型ショッピングモールが拡大した背景には、大規模小売店舗法(大店法)の改定がある。
昭和49年に百貨店などの大型店から地元商店街や小売店を保護する為に作られた大店法は、店の営業日数、床面積、営業時間などを厳しく規制していた。
ダイエーの創業者・中内功は、大店法の改定にいち早く乗った。
’94年の大店法改正の波に乗り、’95年にハーバーランドシティ店(神戸市)を元旦の午前10時から開けた。
この流れを受け、スーパーでは翌年の’96年に、イトーヨーカ堂、西友が元旦営業に乗り出した。
中内氏は『日本航空は元旦から飛行機を飛ばしとる、同じサービス業やのに何でうちは商売できへんねん。』が口癖だったそうだが、今は違う。
サービス業も元旦は営業をやめますという所は出てきた。
24時間オープンをうたうジムも、実際はそうではない。
コンビニエンスストアは、全国で約55000あるが、働く現場が改善されているとは言い難い。
楽天市場に出店する各ネットスーパーも、システムメンテナンスや、在庫調整の為に休む時はあるだろう。
24時間・365日開ける事がベストではなくなった時代に、新たな休み方を提供するサービス業のあり方とは、どんなものなのか。
大手ファミレス業界が提案する休み方とサービスの質の上げ方
ファミリーレストランのロイヤルホストが、’17年に全店で24時間営業を廃止し、’18年には元旦、GW開け、11月に1日と、年3日の休みを導入した事は記憶に新しい。
サービスや料理の質をその分あげる事が目的とするロイヤルホストは、早朝、深夜の営業をなくした事で、店舗平均1.3時間営業時間を短縮に成功。
ランチに売上を絞り、売上高は2%上昇し、客単価は6.7%増えたというのだ。
また営業終了後に、店舗で売上高を確認する『レジ〆』は時間がかかる。
私自身、某百貨店に勤務していたが、毎日売上とレシートの額が合わず、営業時間終了後、2時間は残業しなくてはいけなかった。
これは現金決済を導入するサービス業どこにもありえる事で、ロイヤルホストでは実験的に、LINEPayを決済方法にする店舗を東京・馬喰町にオープン。
今後は、他のキャッシュレス決済につなげて貰えるとありがたい話だ。
ではコンビニエンスストアでは、他にどの様な取り組みがなされているのだろうか。
ファミマでは既に時短店舗も
ファミリーマートでは、’17年末から実験的に一部の店舗で19時間営業を行い、1年置きに営業時間の見直しを行っている。
通勤路の近くにあるファミマは、実験的に19時間営業を行っている店舗の一つだ。
あえて名前は挙げないが、近くに大学が2つ、裏にパチンコ屋があり、向いには有名なミートショップ、大通りと商店街の入り口にあるので、ライバル店が、ひしめき合う中でも、営業目標は達しているという。
24時間営業をやめた事で、売上や助成金は減ったが、廃棄処分が減ったというメリットもあったというこの店舗。
自分の店舗が、今後24時間営業になるのはNOだが、全ての店舗に24時間営業を廃止すれば、物事が全て巧く行くかと言われれば、そうは言い難いとオーナーの方は仰っていた。
私は思うに、ロイヤルホストにしてもファミマにしても、昔の様に営業時間を夜遅くまですれば客を呼び込める時代ではなくなった事が判る。
フィットネスクラブも朝活と言われる時代になり、出勤前にトレーニングする若い女性が増え、夜遅くに体を痛める様な激しいプログラムに出ているのはスタジオプログラム全盛期に洗礼を受けたおじさんおばさんばかりだ。
消費者が期待するのは、長時間営業ではなく、これまでにないサービス、商品なのではないだろうか。
それはどの分野にも通用する事なのではと思う。