多芸なピコ太郎と、無芸な高倉健……両者のサバイブ術
- 2017/01/13
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芸は身を助く、これを実感した年末年始
年末年始はテレビを観て、日ごろ不足しがちな芸能情報を仕入れていたのですが、まあピコ太郎の露出の多いこと!!Youtubeでのブレイクぶりは散々話題になっていましたし、リズムネタということもあり、賞味期限がすぎるのも早いかと思ったのですが、これは当分切れそうもないなと、CMも山ほどやっていますしね。
元々、古坂大魔王さんはテクノユニットやリミキサーなどとして音楽ジャンルでの活動も盛んだっただけに、そちら側に今回はスポットが当たった形。加えて芸歴は長い人だけにフリートークの技術にも高いものがありますから、通常の一発屋と呼ばれる芸人とはやはり格が違う。
「芸は身を助く」なんて言葉もありますから、やっぱり余技を持っているのは強いなと思った次第です。
芸で食っていけないならば、余技を活かす
ルックスがいいとか、歌がうまいとか、実はホモセクシャルとか……芸能人ならば芸一本で勝負すべきなのですが、古坂大魔王さんのピコ太郎のように余技、プラス・アルファの部分を生命線にしているケースが非常に多く見られます。
例えば結婚した芸能人が料理本を出版したり、ブログを使ってママドル的なイメージで売り出すのは今や定番。クイズ番組が主戦場となっている高学歴芸能人や、運動神経を誇示したがる人たちも多い。
いや、マジでお前ら芸一本で勝負しろよと思うのです。特に高学歴「芸人」とかもうね。観ていて辛くなりますよ。
役者一本で生きた高倉健
「自分、不器用ですから」……出演していたCMのキャッチコピーがあまりにもハマってしまった高倉健氏、まさに役者一本で生きてきた人でありプラス・アルファとは無縁の「不器用」な芸能人です。
任侠映画で一世を風靡した60〜70年代、そんなセルフイメージを破壊し、大作やハリウッド映画にも進出した80〜90年代、高倉氏は時代や自身の年齢とともにイメージを変化させつつも常に映画界の第一線で活躍、深みのある演技や暖かい人柄で各方面から、今でも多大な尊敬を集めています。
自分の信じた道、役者一本に生きる……憧れますね。
しかし、高倉健と同等の芸能人が現在どれほどいるかと考えると、まあゼロですよ。
一芸に秀でるのが芸能人であるはずなのですが、高倉健ほどの芸もなければ人間でもない、加えて移り変わりの激しい芸能界、一芸だけで食っていくのは難しい。そう考えるとプラス・アルファは非常に重要なのです。
イザという場合の保険として
考えてみれば、これは実社会のオヤジ連中にも当てはまる話です。昭和のオヤジを語るのによく使われるフレーズ「仕事一筋の人でした」。
現在は自分が勤務する会社の明日をも知れない時代、仕事一筋では不安にならざるを得なくなっています。
ならばどうするか?自分が高倉健クラスではないという自覚があるならば、プラス・アルファを持つべきでしょう。例えば体を鍛えるでも何でもいいではないですか、窮地に陥った時にそんな余技が心の拠り所となりますし、生命線になるかもしれません。
そういえば高倉健氏、役者一本と言いつつも、かなりの数の音盤もリリースしてますし、役者になる前から英語が堪能だったよな……。高倉健ですらこれです、参考にしたいものですね。