将棋の駒の「香車」「桂馬」「飛車」「角行」って何が名前の由来なのか?

  • 2018/06/23
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将棋の駒の文字を気にしてみる

将棋の駒の文字を気にしてみる
将棋のようなゲームは、世界の各地でそれぞれに発展しています。
おそらくルーツであろう中国はもちろん、韓国にも独自の将棋があり、西洋に渡れば広く通用しているチェスもそうです。
その中でも世界で最も複雑なルールになっているのが、日本の将棋なのではないでしょうか。
これを誰がどのようにして考案してきたのか、探るほどに深いものがありそうです。
でもその前に、見た目で将棋の駒の文字に疑問を持ってしまうのも必然ではあります。
王将、金将、銀将、歩兵については、そのままの意味が誰にでも伝わりやすいものですが、香車、桂馬、飛車、角行についてはわかりづらいものです。
これらの名前の由来について調べてみました。
まずは将棋の奥深さの第一歩をここから踏んでみると、将棋に興味の無かった人でも興味を深められるのではないでしょうか。
また、趣味ではあっても名前など気にもしなかった人も多いでしょう。
その腕も浅いレベルに留まっている人にとっても、一段と興味深くなれるチャンスなのかもしれません。

 

将棋の陣形の成り立ちから解説してみる

将棋の陣形の成り立ちから解説してみる
将棋は1列目の最前線に歩兵が隙間なく配置されています。
まずはこの歩兵が果敢に敵陣に突っ込んで、勝負が展開し始めるものになっています。
そして2列目に飛車と角行の2大攻撃戦力が控えています。
3列目の中央に王将がいて両隣に金将、銀将と財力で固めています。
さらに桂馬、香車と並んでいますが、この桂と香も貴重品を意味しているものなのです。
守るべき王将からは離れていますので、飛車、角行と共にサイドから相手の陣形を崩す働きも担っています。
以上を踏まえた上で、「香車」「桂馬」「飛車」「角行」の名前の由来を解説してみます。

・香車(きょうしゃ)
通称「やり」と言われるように、ひたすら真っ直ぐ前進するだけの駒です。
将棋が誕生したとされる平安時代には、お香が貴重品でした。
その原料となる香木を積み荷にした車と言う意味合いでしょう。

・桂馬(けいま)
他の駒を飛び越せるところから馬なのは、イメージに合います。
攻撃に使う駒となります。
桂も平安時代の肉桂という香辛料の一つで当時、貴重にされていたものです。
原料の桂木を積み荷にした馬と言う意味合いでしょう。

・飛車(ひしゃ)
飛車の原型は香車にあります。
サイド攻撃に特化していた香車より攻撃的な駒を2列目に配置したのです。
最初は後方にも戻れる奔車と言う駒が考案され、さらに横方向にも動ける飛車に進化したのです。
前後左右に飛ぶように走る車と言う意味でしょう。
飛車は馬車を意味するともされています。

・角行(かくぎょう)
飛車と同様の動きを斜め方向にできる駒が角行です。
単に「かく」と呼ばれることがほとんどです。
どんなところにいても一気に将棋盤の角まで移動させやすいところから角行となったのでしょう。
角は牛の角のことで、飛車が馬車なのに対し、角行は牛車を意味するともされています。

 

将棋は奥深い

まとめ
ただ駒の動かし方などのルールを覚えて取り組むよりも、そこにある長い歴史を感じることで取り組む姿勢も真摯なものになってしまえるものです。
駒の名前など、どうでも良さそうなことに首を突っ込むだけで、将棋の腕も上がってしまったりするかもしれません。
歴史を紐解けば中国から伝わり日本で改良されたものであることは想像できます。
そこまで追求しても良いでしょうが、名前の由来だけでも随分、将棋の奥深さが伝わったのではないでしょうか。
我々と違ってプロの棋士が熟考して指す一手一手の重さも、どこか理解できるような気さえしてしまいます。
こうしてとにかくプロが身近に感じられてしまえれば、自然と腕も上がってしまうことだってあるでしょう。
いろいろ突っ込めばもっと他にも探りたくなる疑問があるでしょうから、これを機会に次々と掘り下げてみてはいかがでしょうか。

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