バーでチャレンジしてみたい、女の子をキュンとさせるオーダーとは?
- 2018/11/12
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粋の固まり、ショートカクテルをオーダー
ダンディー、そしてセクシー、男のあこがれといえばジェームス・ボンド。
彼はブルース・リーやキャプテン・ハーロックらと共に、少年期の私、アントニオ犬助に大きな影響を与えた人物なのです。そんな彼が活躍する「007」シリーズで、しばしば登場するカクテルといえば「マティーニ」。
“Vodka Martini. shaken, not stirred”
「ウォッカ・マティーニ、ステアせずにシェークで頼む」これは「コールドフィンガー」のワンシーンなのですが、実に粋。彼はなぜ、ジンではなくてウォッカなのか、ステアではなくシェーカーなのか。劇中では全く述べられていませんが、そこに並々ならぬバックストーリーを感じさせる。これが「粋」というもの。
一言に人物の深みが現れている、こんなオーダーが粋というものでしょう。
これをジェームス・ボンドではなく、犬助がオーダーしたならどうなのか?深みが感じられませんから、バーテンダー氏には「007、好きなんだな」と思われるだけですし、隣の女の子の目もハートにはならないのです。
マティーニに限らずショートカクテルとは非常に難しいものです。
そもそも何口で飲み干せば良いのか、それにどれぐらいの時間をかければ良いのか。初めてバーに足を踏み入れてからずいぶんたつ犬助も、いまだにその点を理解していませんから、ショートカクテルはオーダーしたことがありません。
お気に入りの女の子も惚れなおす(であろう)粋なオーダーとは、一言に深いウンチクが詰まったようなショートカクテル。犬助はまだ、その境地にまで達しておりません。
ウイスキーもオーダーを変えれば粋になる
そんな犬助は、バーのカウンターでは飲みなれたウイスキーをオーダーするのですが、ウイスキーには色々な楽しみ方があります。
中でも最も粋を感じるオーダーといえば「フロート」。
あらかじめ氷と水が注がれたグラスにウイスキーをそろそろと注ぐ。すると、まるで水の上にウイスキーが浮いているようになる、これがフロート。
一口目は上部に漂うウイスキーが口に入りますから、ストレートで飲んでいるかのような力強さが楽しめる。二口目以降になると、次第にウイスキーは水と混ざり合い次第にマイルドになっていく。見た目も美しい上に、味わいの変化も楽しめるのがフロートの魅力といいますが、このオーダーの方法も犬助はまだ試したことがありません。
だって、飲みなれた方法で楽しみたいじゃないですか。
ということで、いつも犬助はダブルでロック。冷やしすぎるとせっかくの香りが……何ていう人もいるかもしれませんが、溶けていく氷とともにウイスキーを味わうのが犬助は好き。飲みなれているのが一番なのです。
苦手ならば、店に丸投げしてしまえばよい
さて、カクテルとウイスキー、犬助が考える粋なオーダーの方法を2つご紹介しましたが、せっかく隣りに女の子がいるならば、彼女にも粋なオーダーをしてあげたいもの。
ジェームス・ボンドならカッコいいオーダーでメロメロにしてしまうのでしょうが、そんな気の利いたことはなかなかできません。
そんな場合に頼りになるのがバーテンダー氏。彼らは訓練を積んだプロフェッショナルですから、粋の部分をアウトソーシングするに足る実力を大抵備えているもの。
例えばウイスキーを口にする犬助の隣の女の子に、彼が作ってくれたのが「ミントジュレップ」。ウイスキーの美味しさがわからないという彼女に、ウイスキーベースで清涼感のあるカクテルを提案してくれる粋な計らい、その日は蒸し暑い夜でした。
その次に彼が犬助に作ってくれたカクテルが「ラスティネイル」。いい感じで酔いが回り、酒の味がわからなくなり始めた頃に用意してくれた甘めの一杯なのですが、これもウイスキーベースのカクテル。「そろそろお酒は切り上げたほうが」という、バーテンダー氏の無言のメッセージが伝わってくるような一杯でした。
「オススメを一杯」とオーダーするだけで彼女にも犬助にも、粋な一杯を用意してくれるのがバーの楽しみ。こちらが無理して粋なオーダーを考える必要もないのです。
空気を読む、それだけが必要とされること
……ということで自分でできないならば、粋な部分はバーテンダー氏にまかせてしまえというのが、犬助の考えです。
ならば、客は無粋でいいのか?というととんでもない。大声で騒がないとか、常連ヅラをしないとか、スケベすぎる会話をしないとか、バーの「べからず」の空気を読むことこそ、バーの客がすべきこと。スマートに入店して、スマートに席を立つ。これで充分、粋だと思うのですが、いかがですかね?