瀬戸際外交を繰り出す北と米韓

  • 2018/05/26
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束の間の融和ムードだったのか

北朝鮮と韓国の急接近による融和ムードは、先の軍事境界線を、手を取り合って行き来したとき、南北首脳会談がピークだったようです。その後の、世界卓球女子団体戦での臨時合同チームの編成や、米朝首脳会談のスケジューリングなどの話題はあったものの、ここへ来て北朝鮮らしい動きが目立っています。

束の間の融和ムードだったのか

北朝鮮側の言い分としては、米韓軍事演習「マックス・サンダー」が行われたことが、敵対的な行動であり無礼な挑発だとしています。また、元高官の亡命者テ・ヨンホさんが表に出て「北朝鮮が核を廃棄するなんてあり得ない」という趣旨の発言をしたことにも反発。

これに絡んで南北高官級会談を取りやめたところから、時計の針が逆戻りという状態になったといえます。しかし、米韓合同軍事演習が行われることは初めからわかっていたことで、容認していたのではないの?といったところです。

また、豊渓里(プンゲリ)の核実験場を廃棄する式典の取材に韓国側の報道陣を招待したとされているものの、実際には参加を拒否し、入国させなかったという事件?が起きています。北朝鮮側としては、韓国側に関係悪化の責任があるということです。

ついこの間までの融和ムードを本気にしていた人から見れば、異常事態のようにも思えます。しかし、長年の北朝鮮の動きを考えれば、どうということのない出来事と見ている人が多いのも納得です。

こうした動きも北朝鮮の瀬戸際外交からすれば、いつもの話と見ることができるでしょう。つまり、数日後に一転して再びニコニコした関係に戻るかもしれないといえます。それに韓国がどう向き合うのかが問題であり、北朝鮮に親和性の高い文大統領の政権下では、北朝鮮の思惑通りに動く可能性が指摘されています。

いってみれば、北朝鮮側から文政権に対して、ちゃんとやれよ!というけん制ということです。

と、この記事を書いている最中に韓国側記者団を受け入れるニュースが飛び込んできました。5月23日のことです。こうした揺さぶりは、各方面から今後も続くものと思われています。

米韓合同軍事演習が行われることは初めからわかっていたこと

 

アメリカは特に変化なし

この一連の動きに対して、米朝首脳会談が実現するかといわれているアメリカの反応は、たいして変化していないようです。

北朝鮮の核廃棄についての姿勢や、国際社会での振舞い次第では強硬手段も辞さない構えを崩していません。ツイッター好きのトランプ大統領は、中国が北朝鮮に甘い対応をしないようにとの趣旨のツイートも行っています。曰く、米朝合意が先だというのです。

また、5月23日の米韓首脳会談では、アメリカの条件を受け入れないなら米朝首脳会談を延期するとの発言が出たようです。文大統領としては翻意を促すしかない状況となっています。

一方で、国内外のメディアではトランプ大統領が米朝首脳会談を実現したいに決まっているとする論調が強くなっています。中間選挙を見据えて、なんらかの実績が欲しいタイミングだというのがその根拠です。しかし、トランプさんの思惑など、そう簡単にわかるものではないでしょう。なにしろ、あのトランプさんなのですから。

アメリカは特に変化なし

さて、北朝鮮の核廃棄については、まだまだ問題が山積しています。核ミサイルや核弾頭、核物質の数量をどうやって確定するのか?どうやって処理するのか?といったことが何も決まっていません。

アメリカ軍が乗り込んで調べつくし、アメリカ軍が船積みし、アメリカ本土へ運んで処理するということが可能なのか?核開発のデータやノウハウはどうするのか?

具体的な条件を考えていけば、南北はともかく、米朝など他国間の融和が簡単なものではないことがわかります。日本としては、拉致問題は別にして、核廃棄云々について「排除されている」などと慌てる理由はなく、冷静に静観する方が国益に適いそうな状態だといえるでしょう。

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