アップルがロレックスを抜いて、世界一の時計メーカーに?!

  • 2018/08/23
  • ファッション
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  • アントニオ犬助
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なんか怪しくないか?この調査

なんか怪しくないかこの調査
「世界で一番売れている時計メーカーは、アップルである」
こんな調査結果が話題を呼んでいます。その記事によると、2017年のApple Watchの売上はロレックスを上回ったとか。
「やっぱり機械式の時計は、時代遅れのものなのだ」とか「ロレックスから乗り換えたけれど、便利さからApple Watchから戻れなくなった」とか、みんな好き勝手な話をしています。

しかし、この話を聞いて小首をかしげているのは、恐らく私、アントニオ犬助だけではないはず。だってこの調査結果、色々とおかしいからです。

まずロレックスは秘密主義で知られた会社。株式も公開されていなければ、売上ももちろん公表されていない。それだけにApple Watchの売上がロレックスを上回ったかどうかなど、わかるはずもないからです。

次に世界最大の時計メーカーがロレックス、という点がそもそも疑問。
恐らく、世界で一番売れている時計メーカーはシチズン、その次がカシオ……まあ両社とも時計場だけを作っているわけではありませんけれど、単なるメーカーとして見てしまうならばロレックスなど小さな会社。それを売上で上回ったとしても、世界で一番売れているとは決していえないはずなのです。

そして最大の疑問は、Apple Watchって時計なのか?という点。
あれは単なるウェアラブル端末、犬助の中では「時計」という定義から大きく外れている。仮にApple Watchが世界で一番売れているとしても、あれは時計ではないと犬助は思うからです。

 

時計とはコミュニケーションの道具である

時計とはコミュニケーションの道具である
それでは時計とは何なのか?
それは人それぞれなのですが、犬助はコミュニケーションの道具だと思っています。

飲み屋のお姉ちゃんは、お客の時計を通して収入や社会的地位を測ります。営業マンは商談相手の時計を話題にして、お互いの距離を縮めようとします。時計好き同士は、お互いの時計を目にすることで、人となりを推測して楽しみます。

時計とは、つけている人のフェティシズムがたっぷり詰まった機械。
「ファッションとはコミュニケーションの手段である」とは「YAZIUP!」にも寄稿されている「ファッションマジシャン◆ yutaka」氏の言葉ですが、これと同じ役割を果たしているのが時計。

男性が公の場で身につけられる唯一のアクセサリーであって、つけている人を雄弁に物語るデバイスが時計。そのことは「チプカシ」であったとしても、変わることはありません。
「こんな安価な時計を、私はファッションアイテムにできるぐらいセンスがいいんですよ」って感じです。

 

フェティッシュが入り込めないApple Watch

一方でApple Watchとはアクセサリーというには程遠い存在、なぜならフェティッシュと最も遠い存在だから。数年すると役立たずになってしまうようなデジタル・ガジェットにフェティッシュが入り込む余地がないからです。

例えばその昔「VERTU」なる高級携帯ブランドが存在し、貴金属を使用した1,000万円を超えるモデルなど販売して話題になりました。しかし業績は上がらず、現在では日本から撤退してしまった。ターゲットとしていたはずの富裕層すらVERTUに見向きもしなかったのです。

なぜなら、いくら高級感にこだわって所有感を満足させてくれる携帯電話であったとしても、使えなくなってしまえばただのオブジェ。といっても高名なアーティストが手掛けたものでもない工業製品のVERTUなど、金が余りに余っているはずの富裕層ですら誰も欲しくはなかったのです。

 

液晶画面を採用している時点で……

液晶画面を採用している時点で……
だから時計とApple Watchは、同じ物差しで測るべきではありません。どれだけApple Watchが売れていようとも、それは別のものなのです。

そして、あのデザインの大半を占める液晶画面の絶望的な汚さよ。
いくらケースに貴金属を使おうと、エルメス製のベルトを使おうと、液晶画面はどうやってもカバーすることはできません。

このことはApple Watchに限らず、スマートウォッチ全般にいえることなのですが。

この記事の作者

アントニオ犬助
アントニオ犬助
みんなに嫌われるジジイを目指して、日々精進中!!
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