ジャック・パーセルとコム・デ・ギャルソンの思い出

  • 2017/05/07
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何度目かのスニーカーブームだそうです!!

巷ではスニーカーブームが再来している

巷では何度目かのスニーカーブームで盛り上がっているみたいで、注目のモデルの発売日には、ナイキやアディダスのショップに長蛇の列ができてしまったりするのです。

今「ヤフオク!」を覗いてみたところ、件のアディタス「YEEZY BOOST」なんか物によっては20万円なんて値段で取引されていたりしますから、結構なものですね。
恐らく、市民権を得つつある「アスレジャー」なんかの影響もあるのでしょう。

そしてショップにはモード系、ハイテク系、そしてレトロ系といった様々なモデルが並び、店先を賑わしているのです。
そんな中で、長年デザインも変えずにずーっと販売され続けているのは定番系。
アディダス「スーパースター」とかコンバース「オールスター」とか、こんな名前を聞いて懐かしさを感じている方々も多いでしょう。
それらの定番系のスニーカーの中で高い人気を誇るのがコンバース「ジャック・パーセル」。つま先のブルーのラインが微笑んでいる口元みたいな、ソールが空色の「あの」モデルです。

 

ずーっと定番のジャック・パーセルについて

ジャック・パーセルと聞いて思い出すのは、何といってもカート・コバーン。
ピクシーズ、スマッシング・パンプキンズ、ダイナソーJR……ハードロックにパンクの風味をまぶしたロックが米CMJチャートを賑わすようになってしばらくたったころ、ナショナルチャートに顔を出した「ニルバーナ」には驚かされたものです。

何に驚かされたって? 音ではありません。
真に驚かされたのはフロントマン、カート・コバーンのファッションです。
ダメージジーンズに、ほつれたネルシャツ、そして足元にはブラックのジャック・パーセル……なんだよ、俺たちの着ている服と一緒じゃないか!!
その後、ニルバーナはナショナルチャートばかりでなく、カート・コバーン風のルックスはファッション界も席巻。「グランジ・ルック」なるモードとなってしまうのです。

 

グランジをモードに昇華した、川久保玲氏

グランジをモードに昇華した、川久保玲氏とは

適当に輸入古着を見繕っていた自分のファッションが、最先端ってどういうことよ?

スソがほつれたのジャケットやパンツ……気まぐれに入った「コム・デ・ギャルソン」のショップは、さながら自宅の物干し場の様相を呈していました。
「今年のギャルソンが提案するのは、グランジテイストです」とスカした店員がトークをかましてくれましたが、こちとらグランジの真っ只中、下手すると当事者のつもりでいますから、思わず笑ってしまったのです。

「何がモードだよ、同じような服だったら、古着屋になんぼでも売ってるよ。50分の1ほどの値段でね」

 

全身ギャルソン、でも足元はジャック・パーセル

さて、そんな店員の足元に目をやると、ブラックのジャック・パーセルを身に着けていました。服と同じように、足元もギャルソンというのがお約束のはずなのに、クソ安いコンバースを履いていたのです。

単なるストリートのファッションとも呼べないようなものが、モードになる滑稽さに苦笑いしようとしたのですが、ジャック・パーセルで苦笑いが固まりました。

この店員、本当はグランジの成り立ちから何まで全部わかった上で、ギャルソンの店員やってるんじゃない?そのリアルなグランジと、モードに昇華され、ついには消費されるであろうグランジの狭間にいるんじゃない?

まあ、そのまま何も買わずに、というか高価すぎて買えるはずもなく、ショップを後にしましたから、真意のほども確かめられませんでしたが、あの店員のジャック・パーセルは今だに、記憶の中に残っているのです。

 

何だか、プレミアがついている物もあるみたい

プレミアがついているジャックパーセル

そういえば、ジャック・パーセルのモデルになった、カナダ人のジャック・パーセルさん、ご存命であることを最近知り、ちょっと驚いたのです。そして、このパーセルさん、確認したところバドミントンプレイヤーだったのですね。
てっきりスタン・スミスさん同様テニスプレイヤー、そしてとっくに歴史上の人物になっているとばかり思っていました。

そして、1990年当時履いていたジャック・パーセルなんぞ、とっくの昔に捨ててしまったのですが、当時物でアメリカ製のものには5万円とか、訳のわからない値段で現在取引されています。
色はブラックではなく、派手目の方が高くなるみたいです。

この記事の作者

アントニオ犬助
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みんなに嫌われるジジイを目指して、日々精進中!!
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