やっているのはもはや相撲だけ、それならこの際、相撲に学ぼう
- 2020/04/17
- ライフスタイル・娯楽
- 680view
- スポーツ
- コロナウイルス
- スポーツ
- 相撲
- 運動
スタートがいつになるのか先が見えないスポーツ界
プロ野球もJリーグも開始日程が延々と延期になるばかりで、スポーツファンには心の隙間が広くなるばかりでしょう。
せっかくのラグビーの人気ぶりも一挙に冷え込んだ感さえ漂ってしまいそうです。
この他、あまり影響の無さそうなゴルフでさえもツアーの中止が続きます。
そんな中、これは国技の宿命なのか、大相撲だけが無観客ではありますが淡々と開催されました。
次の場所はどうなるかはわかりませんが、ほぼ唯一残ったプロスポーツとなっています。
こうなれば嫌でも目が向いてしまいそうな大相撲に運動のヒントを得ることもあるのです。
・無観客相撲に気が付かされること
史上初の無観客相撲に釣られて相撲に興味が無くても珍しがって覗いてみたら、発見したことがあると言う声があちこちに寄せられているようです。
例えば裏方であった行司が何を言っているのか、はっきり聞こえるところです。
勝負がついたところで「勝負あり~」と言っていたのは、普通の人は知らなかったことでしょう。
いつもは歓声にかき消されていたのです。
力士の腹を叩く音、呼び出しの声、拍子木の音もよく響きます。
でも、それよりも何よりも変なざわめきが無く、基本的に純粋に勝負に集中して見られることでしょう。
そして何度も塩を撒いては仕切り直しするところから相撲が始まっているのも見て取れます。
相撲自体は自分にはできなくても、この準備動作は自宅で誰でもできそうなことに気付いても良いのではないでしょうか。
相撲を身近なスポーツにさせること
・大相撲の伝統をリサーチする
相撲が日本の国技であるのは知っていても、その歴史となると関心の薄い話であるものです。
発祥の契機は日本人だけでなく全ての人類に共通のものです。
それは動物同士が力比べをするように自然発生した活動だったのです。
ですから最も本能に由来した自然な運動が相撲にあるとさえ思われます。
資料に相撲として登場しているのは約1,500年前のことですが、もっと長い歴史と伝統があるのです。
相撲の半分はスポーツではなく、その伝統に培われた儀式のようなものとのイメージも間違いではありません。
そうであるからこそ、もっと身近な存在にすればその存在の重さを自分に乗せ役立てやすくもなりそうでしょう。
・技巧派力士に注目する
しかし単純に力比べのような競技であれば、体格の違いで勝負も見えますのでわざわざ見る気も起りにくいものです。
そこで炎鵬のような小型力士の取り組みを欠かさずチェックするのがおすすめです。
勝てばどこでどうして大きな力士を転がしたものか、興味深くなれます。
こういった力士は、負けても負け方に見どころもあるのです。
根本的に格闘技でありながら体重別になっていないのに、しっかり興行的にも勝負になっているところの奥の深さも探るにふさわしいテーマでしょう。
力士の造作を真似する
・土俵に上がるところから注目する
土俵に上がる際に一礼する力士もいます。それから大きく手を広げたり腰を伸ばしたりといろいろ個性もあります。
共通するのは結構、大股のまましゃがんで腰を土俵すれすれまで落としてぐっと相手をにらみつけるところでしょうか。
これは相手を下から目線で見つめることになりますので、人に対する姿勢も磨かれるものかと思われます。
周りには誰もいないでしょうが、それでも礼で始めて礼で終えてみるととても大切なことをしているような気になれます。
・力を入れずに気合を入れる
男はパワーが無ければとひたすら筋肉をムキムキに増強しようなどと考えると余計な力が入ってしまいます。
そんなに身体を鍛えようなどと思うより、精神を鍛えようとする方が正しい選択になります。
筋肉は強い精神の後からもれなく付いてくれるものと信じるくらいがいい感じです。
・呼吸を大切にする
出来る範囲、腹の底から大声を出せると申し分ありません。
生活環境次第では小さくてもかまいませんので掛け声を出しましょう。
それもできなければ、息をしっかり吐くことだけは行ないましょう。
・なるべく薄着で裸足で
イメージを力士状態に近づけるためにも、薄着で裸足でするのが望まれます。
風呂上りなどのタイミングがいいかもしれません。
・そんきょの姿勢から
しゃがんで最も楽な状態を探していれば、自然と背筋が伸びた姿勢になります。
そのまま腹式呼吸で落ち着けば安定したそんきょの姿勢ができあがるのです。
そこから指先の血行を促すように両手を揉んで、柏手を打ちます。
そして手を組んだまま手のひらを広げたら、最後に両手を広げ胸の筋肉を伸ばして一息です。
・四股を踏む
片足をなるべく真っ直ぐ伸ばしたまま高く上げるのですが、最初の内はバランスを保てずすぐに足を降ろすのが普通の人です。
これがゆっくり安定してできるようになることに努めましょう。
その頃には体幹もある程度は鍛えられているはずです。
また股関節の可動域も十分に広げられますので、関節も柔らかくなるのです。
・にらみ合いの真似をする
相撲嫌いの人が良く言うことに、相撲が始まるまでに何度かにらみ合いをするのが面倒くさくてじれったいと言うのがあります。
これをよく観察して自分でやってみようとすれば、それほど退屈もしないものです。
実際にやってみると、かなり下半身に負荷がかかるのもわかるでしょう。
それとちょっとだけ力士になったかのような気分になりますので、少なからず湧いてくれる力もあるかもしれません。
・張り手の真似をする
これは簡単に腕を交互に前に突き出すだけです。
単なる運動ではなく降りかかってくる邪気を追い払うかのようなイメージで行うと、気分的にも落ち着けたりするメリットもあるかもしれないです。
・横綱土俵入りにもチャレンジしてみる
横綱土俵入りとなると、時間帯が早いのでよほどのファンでもない限りなかなか見る機会も少ないものです。
しかし見よう見まねで勝手に厳かにやって横綱気分になってしまうのもちょっとした魅力です。
やはり力士のスタイルはカッコ悪くても相撲は日本の文化、スポーツの根幹にあるのです。
一番強い自分に目覚めるような気でもすれば、大成功と言えるでしょう。
・体力に応じていい感じで切り上げる
問題になりそうなこととしては、馴染みの薄い運動ですので、すぐに飽きてしまうのではないかと言うことがあります。
日々、継続するためには気持ちいいくらいに息が上がったところで止めてしまうことでしょう。
そして毎日にこだわることもありません。
他にも良い運動はたくさんありますので、並行しながらもいつまでも忘れられはしないようにしていれば全然、上等ではないでしょうか。
相撲を崇拝すること
相撲の独特の動作はいかにもダサいと感じやすいものですが、二足歩行になって生じた人間ならではの強化ポイントを押さえたものになっています。
体幹を安定させることで、精神をも安定に導くと言う効果も期待されるものなのです。
今のところは何とか無観客でも継続しそうな大相撲です。
止むを得ずでもこの機会に日本古来の国技としてもっと相撲を崇めてみると、案外ためになることもあると言えそうです。
相撲の真似事をして得られるものは、基本的な体力の増強や筋肉の緊張をほぐしたり血行を促進したりの健康の増進はもちろんのことです。
それ以上にその伝統の重さからも精神的に冷静に情勢を見つめる判断力、ピンチでも踏ん張れる忍耐力、チャンスに攻勢に転じる集中力などまで養えそうな気もします。