巨人が弱く人気がなくなったらプロ野球はどうなってしまう?

  • 2018/10/16
  • ライフスタイル・娯楽
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  • アントニオ犬助
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憎らしいぐらい強かった、読売巨人軍

憎らしいぐらい強かった、読売巨人軍

「いいぞがんばれ、ドラゴンズ、 燃えよドラゴンズ~♪」
私、アントニオ犬助は何度もこの曲を耳にしていたのですが、歌詞をじっくりと目にした機会がありませんでした。そこで、先日ちょっと調べてみたところ、7番の歌詞に驚愕の一節を見つけたのです。

「そしてにっくきジャイアンツ、息の根止めて優勝だ」
この一節は「トラを殺して優勝だ、くじらを食べて優勝だ」と、阪神タイガースと大洋ホエールズ(当時)を指したであろう歌詞に続くのですが、これらと比べて巨人の嫌われようはどうでしょうか。「憎き」「息の根止めて」、このルサンチマンぶりは尋常ではありません。

この歌詞が作られたのは1974年、中日が巨人のV10を阻止し20年ぶりの優勝を果たした年。王貞治氏、長嶋茂雄氏らを擁していた巨人は確かに、憎らしいぐらいに強かった。
だからこそ対巨人という図式が出来上がり、プロ野球人気は大いに盛り上がりを見せたもの。V10の阻止に成功した当時の中日ファンの筆が滑り「憎き」「息の根止めて」という過激なフレーズを書きなぐってしまったのも、しょうがないことなのです……まあ「トラを殺す」も大概ですけれどね。

 

その後はヒール役に回り、プロ野球人気をけん引

その後はヒール役に回り、プロ野球人気をけん引

その後の巨人はというと、V9時代ほどではないとはいえ充分に強かったもの。その一方で「空白の一日」などスキャンダルを連発、豊富な資金力を背景にしたFA選手の強奪など、次第に「黒さ」も増していく。強いだけでなく悪い巨人、プロレス的にいうならば絶対的なヒールとしての立ち居地を確立したのです。
そして巨人という名ヒールがいたからこそ、プロ野球人気は持続していたというべきでしょう。

しかし2010年代になると、なにやら風向きが変わってきたもの。
12年から14年にかけて3連覇こそあったものの、ここ3年間は広島の天下。絶対的ヒールだった巨人は2位、4位、3位と今一つふるわない。その責任を取って監督の高橋由伸氏は、辞意を表明しました。

岡本和真選手や吉川尚輝選手など野手を中心に若い芽が出てきたとか、優勝を逃したといってもAクラスだとか。来年以降が楽しみになるよい仕事を、高橋監督はしていると思うんですけれどね、采配はともかくとして。

 

先行きに不安を感じさせるような巨人では

しかし、それくらいの実績では許されないというのが読売巨人軍という球団。
なぜなら、首位「奪還」というフレーズを臆面もなく使える「球界の盟主」、絶対的なヒールであることを宿命付けられたチームだから。ヒールである以上、他のベビーフェイスの球団をあざ笑うがごとき強さを、球場内・外で発揮しなくてはいけないのです。

にもかかわらず球場内では大枚をはたいた外国人選手や、FA補強が上手く機能しないとか。球場外では野球賭博や窃盗、暴行などのスキャンダルが出てくるようでは巨人ではない。
新聞発行部数が減少の一途だとか、テレビの視聴率が取れないとかグループ会社の勢いも以前ほどではないことが、これに拍車をかけてしまう……これでは巨人の先行きに不安を感じずにはいられないのです。

 

昭和からのファンにとっては物足りないのです

昭和からのファンにとっては物足りないのです

巨人一強の時代は終わったと、いわれるようになってずいぶんたちました。
巨人戦ばかり放映していた地上波での野球中継から、BSやCS、ネット中継へシフトする様子や、各球団軒並みアップする観客動員数を見ている限りでは、それで全く問題ないのかもしれません。

しかし昭和の時代から、プロ野球を見続けている犬助のような人種にとっては、観戦の楽しみは巨人が絶対的ヒールであり続けてこそ。憎い巨人に勝利を収めた時の爽快感は何物にも変えがたいものがあるのです。

だから今オフに読売巨人軍は勝利至上主義の名の元に、広島・丸選手、西武・浅村選手、オリックス・西投手など、FAを獲得した選手を軒並み獲得していくことを望みます。
そして原辰徳・3度目の新監督の下、華々しく絶対的ヒールとして君臨。他の球団のファンを絶望のどん底へと追い落としてくれることを望みます。

とかいいつつ、そんな「弱い」巨人に我らが阪神タイガースは7年連続で負け越していますから、今のままでも充分強かったりするんですけれどね。
さあタイガースの各選手には絶対的ヒールに挑むべく、秋キャンプからいっそうの奮起に期待しましょう。

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アントニオ犬助
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みんなに嫌われるジジイを目指して、日々精進中!!
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