恵方巻なぜ太い?オヤジ的に食べづらい!!
- 2019/01/30
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節分の恵方巻は基本的に太い
恵方巻は巻き寿司の一種であり、節分に食べる幸運を呼ぶアイテムとして定着した感があります。恵方を向いて丸かじりするのが恵方巻ですが、別名を「太巻き」というくらい、その直径は大きいのが一般的です。
巻き寿司といえば太いのが通例ですが、中には細いものもあります。かっぱ巻きや新香巻き、鉄火巻きなどは細身の巻き寿司として知られています。そもそも、巻き寿司の太さに全国的な規格などは存在せず、巻く側の都合でいくらでも変えられるものです。
通常の巻き寿司自体を太巻きと呼びますが、恵方巻として作られる太巻きは、一般の太巻きよりも太いと感じることが少なくありません。
では、節分の恵方巻が太い、太くなるのはなぜでしょうか。
ヒントは、細い巻き寿司にあります。かっぱ巻きなどが細いのは、断面を見ればわかるように、入っている具材の種類は限られることと無関係ではありません。
きゅうりだけ、お新香だけを大量に挟み込んだり、酢飯をどっさり使ったりしたらどうでしょう。巻き物としてのバランスが崩れ、食感や味わいを損ねかねません。だからこそ、かっぱ巻きや新香巻き、かんぴょう巻きなどは細いのだと考えられます。細くないかっぱ巻きや新香巻きもあるにはありますが、多くは他の具材を併用しているケースが見られます。
このことから、恵方巻が太くなるのは必然です。節分に恵方を向いてかじる太巻きですから、具材が1種類や2種類なんてことは考えられません。縁起のよい食べ物、栄養バランスも考えた具材を入れることが妥当です。そのため、少なくとも6種類7種類といったバラエティにとんだ具材が使われます。七福神になぞらえて7種類入れるという話もあります。
具材が増えれば自動的に太くなるのが巻き寿司です。恵方巻が太いのは、実に単純な理由でした。
品物は同じでも恵方巻ではない?
さて、恵方巻が太い理由はわかりましたが、その恵方巻はタイミングを外すと恵方巻ではなくなることをご存知でしょうか。
耳にタコができるくらいに聞かされているのが、節分に恵方を向いて丸かじりするという食べ方の問題です。つまり、アイテムとしての定義と同時に、食べ方の定義を満たしてこそ恵方巻となります。節分ではない日に同じ巻き寿司を食べてもそれは恵方巻ではありません。
また、節分の日であっても、朝や昼に食べると恵方巻と呼べなくなります。夜に食べてこその恵方巻だからです。恵方ではない方角を向いていても同様です。
いや、そんな細かい部分が違っても、恵方巻として作ったら恵方巻だろ! という声が聞こえてきそうですね。まさにそのとおりです。しかし、年越しソバを思い浮かべるとそうとばかりもいえません。
年越しソバという種類のソバがあるわけではなく(一部、そういう製品を作っている業者や店はあるとしても、一般的には決まったものではないですね)、年越しのタイミングで食べるから年越しソバなのです。正月に食べても、お盆に食べても、それは年越しソバではありません。ソバとしてはまったく同じだとしても。
恵方巻もそれと同じ事で、決まったシチュエーションで食べるからこそ恵方巻となります。もっとも、いつ食べるかは本人の自由ですので、食べたいときに食べるというのもありです。また、太すぎて丸かじりできないという場合は、切って食べてもよいでしょう。
注意すべきは、食べる時期を逸してしまい消費期限を過ぎてしまわないようにという点です。消費期限自体も余裕を持たせてある場合が多いだろうと考えがちですが、大丈夫ではないケースを想定しておかないと、万一のときに困ってしまいます。
市販品では口に合うものがないという場合には、自宅で作るのもよいでしょう。巻き物を作るのはそれほど難しいことではないため、楽しく作業ができます。それこそ、具材は好きなものを買ってきてもよいのです。