隕石、宝くじ、真面目に働く。この中で効率がいいのはどれだ?!
- 2018/10/20
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隕石が家に当たるという「幸運」について
ある統計によると、日本人が一生の間に交通事故で死傷する確率は35.8%といいますね。
では、空から落ちてきた隕石や小惑星などが人に当たってしまう確立はどれぐらいか?というと、ある論文によると、たった0.002%だといいます。
ならば、家に隕石が当たる確立はというと、これについて述べられた文献は発見できませんでした。しかし、人に当たるよりは少々高い確率であろうことは推測できるものの、これまた非常にレアなことだといえるでしょう。
そんなレアな災難に、先日見舞われてしまったのが愛知県小牧市のあるお宅。
一家そろって床についていたところ、突然「ぐわーん」という大音響とともに、家全体が揺さぶられるような衝撃を受けたとか。
幸いけが人はいなかったといいますが、翌朝家を調べてみたところ屋根にはえぐれたような穴が見つかり、庭からは表面が焼けた石のようなものが見つかった。これを国立科学博物館の専門家が鑑定したところ、45億年前にできた隕石だと判明したというのです。
隕石は非常に高価だというけれど?
これを聞いて「ほー、我が家にも隕石落ちてこないかな?」なって思ったのは、私、アントニオ犬助。なぜなら隕石が非常に高価なことを知っていたから。
例えばロレックスでも、薄くスライスした隕石を文字盤にあしらった「メテオライト」という仕様があるのですが、通常のRef.116509(K18WGケース)の定価が385万円の一方で、メテオライト仕様は実に430万円。隕石を文字盤に使っているだけで、実に45万円もアップしてしまうのです。
なぜそんなに高価なのか? というと隕石自体が希少なことと、薄く切るという加工が難しいこと、同じものは2つとないという自然物由来の魅力、ウィドマンシュテッテン構造と呼ばれる雪の結晶のような模様、そして遠く宇宙から飛来したというロマンだとか。
こんな風にロレックスは、アナウンスしていました。
何と純金の36倍強という価格!!
ところが、もう少し調べてみると、隕石だからといってすべてが高いわけではないことに気が付きます。
例えばロレックスの文字盤にも用いられている「ギベオン鉄隕石」は「ヤフオク!」の落札価格によると、72gで3万8,000円。ウィドマンシュテッテン構造も美しい逸品のはずなのですが、えらく安いじゃないですか。もう少し他のギベオン鉄隕石について調べてみても、193gで5万8,000円、208gで6万2,500円とか。
平均すると1g当たり335円という価格になってしまいました。
メテオライトならではの希少性とか何とかいっていますが、めちゃくちゃ安いじゃないですか。これに付加価値を乗っけて文字盤にすると45万円/枚になる、さすがロレックス・マジックといっておきましょう。
その一方でめちゃくちゃ高価な隕石といえば、地球の衛星・ご存知「月」由来のもの。ヤフオク!の落札価格によると、2.13gで6万6,000円とか、2.65gで6万円とか。
平均すると、1g当たり2万6359円といいますから、純金の約5倍ということになります。
また、月に輪をかけて高いのは火星由来の隕石。
こちらのヤフオク!落札価格はというと、0.49gで5万8,800円とか0.13gで4万8,000円ですから、1g当たりに直すと17万2258円!!純金の36倍強になってしまいますから、こうなるとあきれてしまうほどなのです。
そして犬助は、原稿へと向かうのでした
さて、話は愛知県小牧市の民家を直撃した隕石に戻るのですが、それが高く売れるものなのかどうかについては、何ともいえないのです。
しかし、1g当たり下は数100円、上は17万円という隕石に価格の幅はどうなのでしょうか? 0.002%より少しマシという数少ない確率で家に隕石がぶち当たっても、それが価値があるものだという確率はさらに低くなるというつらさ。
同じぐらい確率が低いならば、宝くじを購入したほうがいいのではないか?という結論に達しかけた犬助なのですが、調べてみたところ1等5億円に当たる確立は0.00001%、隕石にぶつかるよりも、はるかにレアなんですね。
うん、これならば真面目に原稿を書いていたほうがマシですね。