ネットにあふれる暴力団を脅す話にご用心
- 2017/08/12
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暴力団が追い詰められている時代
ひと昔前までなら、一般人と暴力団の揉め事といえば、一般人が泣き寝入りするものだろうと思われていました。相手は暴力団・アウトローですから、下手に戦うととんでもないことになりかねません。警察だって四六時中見張ってはくれませんしね。
ところが、近年はアウトローを脅す一般人の存在が増えてきたようです。まず、手始めに闇金から借りるだけ借りて踏み倒す連中が登場しました。闇金の異常な高金利に対し、元本の返済義務まで否定した最高裁判決が勇気づけたといいます。尤も、年利いくらから元本の返済義務がなくなるという基準値を示したものではなく、その事件についてのみ判示したものです。また、仮に基準値があったとしても、そもそも踏み倒す前提で借りた場合は借り手の「詐欺罪」を検討する話になってしまいます。相手が闇金かどうかは関係ありません。
また、表では踏み倒すことができたとしても、アウトロー相手にそのようなことをすれば、裏でどうなるかわかったものじゃないでしょう。一般のオヤジには考えられないことで、思い切ったことをする奴がいるものです。
そして、暴力団対策法が施行されてからは、暴力団員相手に脅しをかける「素人」まで増えているといわれています。暴力団が追い詰められている世相を反映してのことでしょうか。
暴力団のアキレス腱を狙う素人
現在、暴力団員は一般の国民ができることでも制限を受けます。そのうち、息をするとパクられるのではないかとのジョークまであるように。また、暴力団員であることを表示しての各種の要求がダメなのは当然で、暴力団員だと名乗ることさえ危険な行動になっています。もし、組の名前を出して検挙されるようなことがあれば、使用者責任で組長にも責任追及が及ぶことが考えられます。
そして、警察サイドが対策に熱心に取り組んでいることから、法の縛りが有効性を高めているのです。こうなってしまっては、昔なら組の名前を出して一般人への要求を通していたものが、なんとか組の名を出さずに結果を生まなくてはなりません。しかし、それは無理があります。逆に、組員であることを突かれて、警察沙汰にするぞと脅されることもあるわけです。しかも、一般人側に非がある話でも「組員であること」が組員を脅すネタになっているとのこと。
組員であることが事実なら、暴力団員側にほぼ勝ち目はないでしょう。よくて引き分け。このような話はネット上に多くあります。
しかし、原点に帰って考える必要があります。相手はアウトローなのです。アウトロー相手に挑発的な行動をとるのは好ましくありません。本当に法律の枠内で生きるのであれば、そもそもアウトローにはなっていないでしょう。本来果たすべき義務を免れるために、相手が暴力団であることを利用するのは危険です。勿論、組の名前で脅されたなら、それはそれで対処しないといけませんが、やり過ぎは考えものです。
少なくとも、ネット上では失敗事例まで出回らないでしょうし、俺も真似してみようかというのはやめておきましょう。究極には何をするかわからないからアウトローなのです。