ザ・昭和なハイソカー・まだ乗っている人の深く切ない理由って?
- 2018/08/22
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電気自動車や外車が当たり前の様に街中を走っている現代の日本。
平成も今年で終わりだというのに『昭和のハイソカー』に乗っているユーザーを見かける。
ユーザーを見てみると、この車がどうしても欲しくてオクで高値取引して手に入れたものでもなく、息子に譲ったものでもなさそうだ。
通勤途上もしくは、出張先で見かけるこれらハイソカーは、ナンバーからして初年度登録が昭和後期~平成シングル。
何故そこまでしてハイソカーに、しがみつくのか、ハイソカーとは何ぞや、を追ってみた。
ハイソカーって?
ハイソカーとは、’80年代~’90年代前半の日本で、日本の管理職クラスをターゲットにした、4ドアハコ車の事だ。
4ドアハコ車と言ってもハイソカーオーナーにとって『4ドアハードトップ』は、ブルーバードの様な大衆車を指さない。
彼らが『ハイソカー』と認めているのは以下の通り。
1:エンジンは直4もしくは、直6OHCもしくはDOHC
2:4ドアHTが基本形、排気量は3リッターまで
3:ボディカラーは、白、メタリック、タクシーカラーはパス
4:車はディーラーで購入、車検もディーラー
排ガス規制を通過し、燃費はそこそこ良く、形はハコ型。
ユーザーの殆どが、車黎明期に洗礼を受けた世代で、ハイソカーは代替1~2回目の車。
代替しても何故かディーラーを変えていないので、前のディーラーと同じ所で購入している人が多い。
車に興味がある人は車の雑誌を読み込んでいたが、そうでない人は、どうでもいい人との落差が激しかった時代。
車の価格比較サイトもなかった時代、ハイソカーのオーナーが車を購入した目的は、接待ゴルフ、家族サービス。
それ以外は思いつかない。
1BoxやSUVのユーザーからしてみれば、何のために車を購入してるのかイミフなオーナーたちだ。
だが彼らが居たからこそ、日本の車産業は、なんちゃってなムードで支えられてきた。
これらの当てはまるのは、ローレル、ソアラ、チェイサー、カリーナED、マークⅡ、クレスタ、アコードインスパイア、ルーチェ(ルーチェやコスモのみロータリーエンジンが許される)、クラウンなどが入る。
あ~、オレのオヤジも、まだ乗ってるわ~と、ため息をついている読者もいるだろう。
車検の度に税金がかかると言うのに『あぶ刑事』のタカ&ユージを気取って日産レパード(F31)に乗り続けてるオヤジも居るかもしれない。
ドラマへの、拘りだけでなくオヤジのオヤジたちは、さまざまな理由があり、ハイソカーにしがみついている。
それは何故なのか。
ハイソカーオーナーが代替えしない理由
オヤジのオヤジと言えば、還暦すぎ~後期高齢者。
彼らが未だにハイソカーに、しがみついているオーナーたちだ。
同世代が全く違う車に乗っているにも関わらず、彼らが代替しない、出来ないのは哀しい事情がある。
1:前の代替時(平成シングル年代)に、住宅・教育ローン返済が重なった
2:介護、失業などで代替しそびれた
3:次は軽にしろと妻に言われているが軽自動車は自動車と認めていない
4:この車で最後にして、免許を返上しろと言われている
どれもこれもハイソカーオーナーに当てはまる切実な背景である。
彼らがハイソカーを購入した理由の一つに、BMWやベンツ、アウディが欲しかったが、
妻に反対されたという人もあった。
今でこそこれら外国車はレンタル出来るが、オヤジのオヤジの時代、車は『買うのが当たり前』。
レンタルできるよと息子が勧めても、ン十年国産ハイソカーを運転してきた後期高齢者が、
明日BMWを運転できるとは限らない。
その他にもハイソカーを乗り続けているユーザーの中には、息子(オヤジ世代)に譲ろうと思ったが全力で拒否されたので仕方なく乗っているという人も居た。
息子に譲るのであれば、それなりの魅力のある車でなければいけない。
Z、GT-R、シルヴィア、スープラなど『ワイルドスピード』に出てくるような車なら話が別だが、ボロボロのハイソカーを譲られても息子は喜ばない。
いかがだろうか。
街中で、妙に昭和のハコ型のボロい車に乗っているオジイサンを見かけたら『あ~そんな事情があるんだな~』と察した方が良いのかもしれない。