トヨタの販売店「トヨタ」「ネッツ」「カローラ」「トヨペット」実は〇〇が違う!!
- 2018/07/26
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エンブレムが違うだけなのに、イメージが異なる3車種とは?
単なるスカイラインに「GT-R」のエンブレム、同じくゴルフに「GTI」のエンブレム。
最近耳にしなくなりましたが「バッジチューン」なる言葉がありました。
当たり前ですが、GT-RやGTIのバッジを付けたとしても性能は上がらない。そればかりか、何となく物悲しい。
そんな非常に貧乏臭いドレスアップを揶揄して「バッジチューン」……ずいぶん昔に使っていたので死語になっているかと思っていたのですが、考えてみたら今でもたま見かけますよね、トヨタ車にレクサス・エンブレムを付けた車とか。あれって、今では何て呼ばれているんでしょうか?
そんなバッジチューンの類義語に「バッジエンジニアリング」なる言葉もありました。
有名なのがトヨタ「マークⅡ」「チェイサー」「クレスタ」の3兄弟車。この3台、何が違うというかというとエンブレムとグリルが違うだけ。それだけなのにマークⅡ=王道、チェイサー=若者向き、クレスタ=オヤジ向きというイメージがついていたのは、実に不思議なことなのです。
販売チャネルの違いが、性格の違いを生んだ?
なぜエンブレムとグリルを変えただけの同じ車なのに、イメージが違ったのか?
その理由の一つとして販売チャネルの違いをあげることができるでしょう。
マークⅡを販売していたのは「トヨペット店」、チェイサーは「トヨタオート店」、現在の「ネッツ店」、クレスタは「ビスタ店」、ネッツ店と統合されて、今はなくなってしまった販売チャネルなのですが、これらを見ればマークⅡ3兄弟のキャラクター付けの違いにも納得がいくはず。
トヨペット店で現在販売されている車種は、マークX、プレミオ、アベンシス、アルファード、ハリアーなど、なんとなく保守本流のトヨタ車というイメージ。
ネッツ店はヴィッツ、ヴェルファイア、ヴォクシー、スペイドなど、若い人たちが好む車種というイメージ。
今はなきビスタ店ではクレスタ、カレン、WiLL Vi、WiLL VSなどを販売……オヤジ向きというよりは色物ですな。
ちなみに、クレスタの後継車種としてビスタ店に与えられた車種はマークⅡの兄弟者である「ヴェロッサ」。想像するだけでビスタ店の恨み節が聞こえてきそうなのです。
ターゲットが異なるから、チャネルも変わる
それらの販売チャネル以外にも、トヨタは2つのチャネルを持っています。
それは「トヨタ店」と「カローラ店」。
トヨタ店での取り扱い車種は、センチュリー、クラウン、アリオン、ポルテなどとなっていますから、トヨペット店よりも、より保守的なイメージ。
カローラ店はカムリ、シエンタ、スペイド、パッソなどですから、なんとなくカジュアルなイメージです。
これら販売チャネルを分けている理由は何なのか? それぞれのユーザーのキャラクターに合わせたショップを選んでもらうことで、トヨタ全体でのシェアアップが狙ったということなのですが……ビスタ店のように色物車種しか振り分けられなかった場合、販売チャネル自体が立ち行かなくなる。
それぞれの販売チャネルは、それぞれ別の会社によって経営されていますから、ヴェロッサ一台をハズしたトヨタ自体のダメージは微々たるものでも、ビスタ店にとっては大ダメージだったのです。
終わってしまった? 販売チャネルの役割
そんな「ハズレ車種」問題もあったからでしょう、現在では販売チャネルすべてで併売している車種をよく見るもの。
プリウスやアクア、86はそうですし、トヨタ店とカローラ店ではエスティマを併売しています。
それじゃあ、販売チャネルを分ける必要はないのでは?
もちろん、そんなことは検討されており、東京エリアでは現在4チャネルある販売社を、来年春から1グループに再編するとか。
これにより今までバラバラにおこなわれていた販促などの費用を削減できますし、経理や総務など中間部門の人員も圧縮できるということでしょう。
でも考えてみれば、販売チャネルによって取り扱い車種を変えているのは、今やトヨタぐらい。日産にしてもホンダにしても経営者や看板こそ違うものの、販売チャネルによる取り扱い車種の差はほとんどありません。
もう、販売チャネルの役割は終わったのでは? 東京エリアのトヨタだけでなく、販売チャネルの統廃合は全国的に進みそうなのです。