これぞ究極サプリ?今話題の「デジタル錠剤」ってなんだ?!
- 2017/12/17
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まさにスマート錠剤?医療現場の改革に繋がるかも?
今年に入ってにわかに話題となっているのが「デジタル錠剤」です。ここ最近、AIが話題となっている通り、医療の世界には更なるIT革新の波がずんどこ押し寄せています。
デジタル錠剤とは言い方を変えるならまさに「スマート錠剤」です。この薬には基本的に薬効はありませんがその代わりにたくさんの微少なセンサーが埋め込まれているのです。
2017年11月、アメリカの食品医療品局は一つのデジタル錠剤を初めて正式に承認しました。錠剤の名前は「エビリファイマイサイト」と言い、既に統合失調症の治療薬として承認されている別の薬に、センサーを内蔵してデジタル錠剤化したものです。
このエビリファイマイサイトを飲むと、自動的に日々の活動量や薬の服薬履歴を医師に対して送ることができるようになります。この薬は最終的には体内で消化されてしまうため取り出すための手術なども当然不必要です。元々の薬の効果は維持しつつ、患者と医師との情報のやりとりを円滑化することができるため、将来的には世界的に問題となっている医療費の、大幅な節約に繋がるのではと期待されています。
個人情報はどう扱う?
デジタル錠剤の技術は今後どんどん進化することは容易に想像されるところです。そのうち全ての私生活を把握されてしまうかもしれません。もちろん情報管理の徹底や医療行為として必要あるものと無いものとの選別が必要になるわけですが、生活様式が多様化する社会ではなかなか画一的な線引は難しくなるでしょう。
性善説に立てばどんどん情報を提供し、自分の健康的な生活を可能な限り実現させたいところですが、個人情報保護の観点からどのようにバランスをとるのか、難しい問題だと言えそうです。ただ、このような類の話はデジタル錠剤に限らず今後いろいろな場面で論じられるのでしょうね。
新たな軋轢を生む火種にも
一部の医師からは既に、デジタル錠剤を使うことによる医師と患者との新たな軋轢を心配する声も上がっています。
米ハーバード大学医学大学院に勤める医師は、「適切でない使い方をすれば患者は必ず医療従事者に対して不信感を抱くだろう」と警鐘を鳴らしています。
医療従事者と患者との関係が良好であればこそ、デジタル錠剤はその効果を発揮するのです。そのためには情報管理の徹底はもちろん、医療行為に対する理解をもっともっと患者に分かりやすく説明するための努力も必要になるでしょう。
デジタル錠剤から得られた情報をそのままAIへと渡し、自動的に最も適切なアドバイスが患者へとメール送信される。そんなサービスが始まるのもそう遠い未来ではなさそうです。
どこまで合理化すべきか
結局人間の生き方の問題に帰結しそうなデジタル錠剤。確かに医療を効率的に進め、医療費の抑制や病気の予防・完治に大きく貢献する可能性があることは間違いありません。
ただ、デジタル錠剤そのものがどんな病気も治してくれる魔法の薬というわけではありませんし、結局は「知りたくもない事を知らされてしまう」という結果にもなりかねません。また、前述した通り、医療提供者側と患者側との新たな軋轢のもとになってしまう可能性もあります。
一日の運動内容や食事内容も全て監視下におかれ、その内容が悪ければ注意を受ける。人によっては確かに耐えられない程の苦痛であり、病気になった方がマシだと考えるかもしれませんね。
技術の進歩は凄まじいですが、使う側の人間の内側にそれに見合った変化が起きているかどうかは怪しいものです。
ちなみに筆者個人としては、率先して服用してみたいと考えています。なんたって合理性大好きですから(笑)
可能なら、トレーニング内容や栄養摂取状況、そして筋肉量のリアルタイムな変化から最適な筋肉増強方法を提示できるようになってもらいたいですね。