紳士たる者は、ハンカチを忘れるなかれ
- 2016/07/29
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紳士の小道具、ハンカチ
紳士たる者にとって必須の小道具の1つが、ハンカチです。というと、「当たり前だろ」という声が聞こえてきそうですが、当たり前であって当たり前でないハンカチの使い道があるのです。それは、女を泣かせた時。
何が起こったかの説明は抜きにして、相対している目の前の女が突然泣き顔になり、瞼から涙がこぼれる。そのとき、胸ポケットのハンカチをさっと抜きだし、涙をぬぐってやる。それが、男ってもんですよ。
ハンカチは、恋人との別れの贈り物
「恋人にハンカチを贈ると、あなたと相手はじきに別れることになる」という箴言が古くからあります。日本でも大いに使われましたが、もとはヨーロッパ生まれの諺。英国の騎士はこれと決めた女性の前にひざまずいてプロポーズしましたが、逆に別れるときはハンカチを相手に贈ったのかもしれません。
そう、ハンカチは、男と女の関係を微妙に左右する小道具なのですよ。
尻ポケットのハンカチだけがハンカチじゃない
一口にハンカチといっても、いまは様変わり。尻ポケットに入れておいて、トイレのあとの手洗いのときに使う、鼻水がたれてきたときに拭くといった用途が主でしょうが、あなたが恋の道の途上にあるなら、「男と女の関係を微妙に左右する小道具」という1点を忘れてはいけません。
スーツの胸ポケットにポケットチーフを入れるのはじじむさいという見方もありますが、尻ポケットから出すなんて格好悪い。いざという時のために、ポケットチーフはやはり必要なんです。
白の麻のハンカチ、これが原則
それでは、胸ポケットに入れるハンカチはどんなものがいいかというと、木綿はもちろんダメ。海島綿製のような絹に近いハンカチもありますが、普通の木綿はあくまでも実用。洟垂れ小僧向きのものですよ。
ということで、ここはやはり「麻のハンカチ」をおすすめするとしましょうか。色はもちろん白。白無地でなければいけません。
麻のハンカチは使い捨て
ちなみに、麻のハンカチは耐久性がありません。ただでさえ皺がよりやすいところへもってきて、一度皺になるときれいに取ることはほとんど不可能です。だから、一度使った麻のハンカチは、もうそれで役割終了。使い捨てにします。
ついでにいえば、使い捨てだから、恋と別れの小道具にお似合いなんですけれどね。
麻のハンカチは10枚、20枚とまとめ買いしておくのが鉄則ですが、その数はまた恋の数でもあったりして、ムフフ。