経済大国2位中国の軍事力とは?
- 2018/09/29
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中国の軍事予算は信用できるか
いまや世界大2位の大国とまでいわれている中国。正式には「中華人民共和国」ですが、中国共産党の独裁による国家です。
中国共産党以外の政党も複数ありますが、それらの政党が力を持つことはなく、独裁であることに変わりありません。なぜなら、それらの政党は中国共産党の指導下にあることが定められているためです。
さて、そうした国体を持つ中国の軍事力を考えるとき、発表されている軍事予算が信用に値するものなのか?という疑問があります。いや、これは疑問ではなく、多くの専門家、世界の国々が信用していないのは周知の事実です。
公表されている数字そのものが怪しいとする説に加え、軍事予算として計上する項目が一般的ではないとの話もよく聞かれます。つまり、他の国であれば軍事予算に計上するような支出が、中国では計上されていないということです。たとえば、開発予算や輸入品の予算、補給に関するものなどが指摘されています。
それでは、中国の公表している軍事予算はいくらなのか?
中国政府の2018年度国防予算案では、18兆4000億円ほどとなっています。毎年、10%に近い伸び率を示しており、今後も増え続けることが予想されます。そして、この数字だけでも日本の4倍に近く、アメリカに次ぐ世界第2位の軍事予算大国なのです。
日本の軍国主義化がどうのこうのという抗議らしき言動が珍しくありませんが、自国の方が軍事大国化していることは「自衛のため」なのだとか。これを歓迎する日本人がいることは驚きですが…。
いずれにしても、中国の軍事費が18兆程度ではすまないことは間違いないと考えられています。それでは、その大金でどういった軍事力を整備しているのでしょうか?
空母部隊の充実急ぐ
中国では、旧ソ連海軍の空母をウクライナから購入した研究と練習用の「遼寧」に続く、実戦向き国産空母の整備が進められています。全部あわせて空母5隻体制が直近の課題らしいです。しかも、原子力空母を含む計画だとか。自衛のために原子力空母が必要なのかという突っ込みもあるでしょうが、あった方が自衛しやすいとはいえそうです。日本では考えられないことですが。
すでに、国産空母の1隻目は就役が近づいていると見られています。ここまでは、いわゆるスキージャンプ型の飛行甲板を持つ空母であり、運用できる艦載機に制約があります。しかし、2隻目からはカタパルト発進可能な空母となりそうで、アメリカの空母打撃群に匹敵する艦隊を組むつもりではないかと考えられています。
各艦の実力的には劣るとしても、空母機動部隊を4つ編成するとなれば、アメリカにとっても脅威となり得る軍事力です。
もちろん、入れ物を作っただけでは軍は機能しません。機動部隊を運用して戦える人材の育成が必要となります。ただ、中国の国体を考えれば、柔軟な手当てが行える可能性も少なくないでしょう。一人っ子政策で人材難云々の話も、いざとなれば解決ということになる可能性があるのです。
大陸国家から海洋国家への変貌を遂げようとする中国にとって、海軍の強化は急務といえるものであり、早晩、空母を擁して太平洋へ出てくることも。太平洋をアメリカと半分に分けようという話が冗談であれば、こんなによいことはありませんが…。
さて、中国陸軍や空軍その他の軍種はどうかといえば、こちらも大きな存在です。中国人民解放軍全体としての中国の軍事力は、世界ランキングでアメリカ、ロシアに次ぐ第3位に位置しています。
ちなみに、陸軍は100万から200万程度の兵力を持っており、空軍は2000機を超える作戦機を保有しています。ただし、日本としては、中国陸軍と大陸で戦う前提はないため、離島防衛の範疇でしか考える必要がないところです。また、空中給油があるとはいえ、短距離の作戦機が攻めてくる可能性は低いため、国際的な近隣諸国の軍事力に備える観点からは長距離爆撃機などを警戒する必要があります。
日本のオヤジとして考えるべき中国の軍事力は、やはり海軍ということになるでしょう。あとは、日本に向いているとされる核を含むミサイルです。日本から攻める気はまったくないので、中国にも攻めて来ないでいただきたいものです。日中友好。