トランプ大統領の発言が当たり前すぎる秘密とは?
- 2017/11/08
- ビジネス
- 427view
- 国際情勢
- アメリカ
- ニュース
- 北朝鮮
- 政府
- 政治
- 日本
- 時事
トランプ大統領ついに訪日
2017年11月5日、アメリカのトランプ大統領が初の日本訪問を果たしました。例によって、アメリカ軍の横田基地からの入国です。しかも、来日中に移動するための大統領専用車から何から何まで持ち込むという、まさに大アメリカを体現した登場となりました。
このところ、対北朝鮮で特筆すべき言動が出ていない感がありましたが、基地で行われた演説で「どんな国もどんな独裁者もアメリカの決意を過小評価するべきでない」という趣旨の発言をしています。文言だけを見る限りでは、従来よりも品のある発言に見えます。
一方の北朝鮮側からは、労働新聞の論評として、トランプ大統領を、いつ妄動を振るうかわからないならず者であり、絶対的な力で制することで防ぐとか、破滅したくなければむやみに口を開くなと「トランプ一味」に警告するなど相変わらずの口撃が続いています。
そんな中、行われた日米首脳会談では両国が協力して北朝鮮問題にあたることが確認された模様です。また、拉致被害者との面会が実施され、解決へ向けた日米の協力にも言及しています。天皇皇后両陛下とも言葉を交わされ、意義深い訪問です。
ただ、ビジネスマンとして知られるトランプ大統領が、どのような要求をしてくるかが心配だとする有識者の懸念がありました。その答えとも言えるのが共同記者会見での大統領発言です。
ゴルフの感想が兵器の売り込み?
日米首脳による共同記者会見の中で、安倍総理大臣が松山英樹プロを交えてのゴルフの感想を振ったかに思えたとき、それを受けたトランプ大統領は日米貿易不均衡に絡んで、アメリカ製兵器をもっと買うべきだ(大量に買うことになるとの訳もあり)と発言しています。
なんとも、どストレートな発言ですが持って回った言い方よりマシかもしれません。いまさら驚くような話でもないからです。これに過剰反応する識者もいるようですが、安倍総理は「日本の防衛のためにF-35Aの購入や、イージス艦の体制整備などで米国からの兵器購入をする。」旨の回答を行っています。
この首相発言に、要求されるままに購入を約束するとは!と反応している人々もいるようですが、ちょっと考えてみれば、これってトランプ大統領が来日したから云々ではなく、とっくの昔に決まっていた話です。今回、言われたから買うという話でもなく、F-35Aの導入も、イージスアショアを含めたシステムの話も、既存のものであり、爆買いでもなんでもないでしょう。もちろん、裏で何を約束したかわからないともいえますが…。また、トランプ大統領の要求?自体も、特別に過大なものとはいえず、アメリカ大統領なら誰であっても普通にいうレベルのものでしょう。
ちなみに、F-35Aについては、既に航空自衛隊の三沢基地における配備計画機種としてラインナップされています。多数買わされるなら問題だ!という向きもありますが、もともとが40年もので疲弊しているF-4EJ(改)ファントム戦闘機からの転換機種として採用されたものであり、多数買うのが当たり前です。
しかし、今回のトランプ大統領の来日では、あまりにも常識的な言動の数々によって、トランプさんが普通の大統領になったと思ったオヤジも少なくないでしょう。考えてみれば、アメリカ大統領なのですから、当たり前といえば当たり前のことであり、ちょっとトランプさんを特別視しすぎていたのかもしれません。