アスクル火災で株価下落 「火」にまつわる株の買い場いろいろ
- 2017/02/26
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通販大手の自社倉庫が数日かけて全焼
ニュース映像を見てさすがにびっくりされた方も多いと思う。
オフィス用品の通販大手アスクルの自社倉庫で発生した火災は、予想外に被害が長引いた。
しかし、こんなときでも、株は取引される。
冷淡?無情?いや、こんなときだからこそ、動くとも言える。
今回の火災を教訓に、災害と投資との付き合い方を学んでみたい。
教訓その1「対岸の火事」
大規模の自社倉庫、物流拠点をもつ会社はいまやアスクルだけではない。顧客の厳しい要求に応えようと、自前の物流網を整備する企業は増えている。
また「倉庫業」そのものを生業(なりわい)とする会社もある。
これらの企業にとって、今回の火災は人ごとでは済まされない。
効率化、大規模化により、たとえ1か所の災害でも経営に与えるダメージは深刻となる。知っておきたい投資リスクだ。
「対岸の火事」は、「あなたも気をつけなさい」というよりは「ああ、自分でなくてよかった」という意味で用いられる言葉だそうな。
今回、けっこういたんじゃないかな、そう思った社長さん。
「明日は我が身」「他山の石」としてとらえたほうがいいことは確かである。
教訓その2「飛び火」
今回の火災を「おい、うちは大丈夫か」と背筋が寒くなる社長さんは大勢いるが、それは株式市場でも同じこと。
風が吹けば桶屋が儲かる、ではないが、こういう(不謹慎な?)連想ゲームは、いつでもどこでも株式市場の水面下で激しく行われるものだ。
今回の場合だと、キーワードはやはり「防火」。
火事そのものの直接的な対策にはじまり、不審火をはじめ、施設内の警備を強化する動きにまで連想は発展し、一部関連会社の株価が反応したようだ。
どこに関連するか、パッと想像できない我々素人は悲しいが、株式市場にも確実に「飛び火」は存在する。
教訓その3「火事は買い」
似た投資の格言に「戦争は買い」というものもある。
一時的なアクシデントがあっても、その企業の根本さえしっかりしていれば、下がったところは買いでいい、ということらしい。
アスクルにとって今回の火災がどれほどのダメージとなるかは今のところはっきりしない。
確かに大きな痛手を被った。決算発表も遅れた。
株価も1割下がった。
被害が明らかになれば、株価はもっと下がるかもしれない。
しかしそれでもなお、会社の存続が怪しまれる状態とまで言えるだろうか。
危機管理の対応は?
社員の様子は?
サイトの状況は?
社長のコメントは?
場合によっては買いGOサインが出てもおかしくない。
災害を受けても、会社そのものの存在意義が不変であるならば。