どこからがクレーマー?言うべき事は言う為に心がけること
- 2017/06/10
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発言力とはなんぞや?
なにかにつけて細かいことに注文を付けるのは大人気ない行為と思われがちです。多くの日本人は、言いたいことの半分どころか1割も言ってないのではないかと考えられますが、それで世の中が紛争を回避できている面は否定できません。このような社会が長くなれば、モノを言わないのが美徳のような風潮ができあがり、なにか言おうものなら「クレーマー」扱いされてしまいかねません。
しかし、世の中で発言力を持っているオヤジを見渡すと、どうも大人しい人は少ないように感じるのではありませんか?尤も、発言力とは、文字通り「言葉を発する力」だけではありません。発言権を確保している力が背景となって発言しなくても影響力を持つのが発言力の真骨頂でしょう。
最近、テレビなどで盛んに使用される「忖度(そんたく)」なる単語も、相手が発言力を持っている(イコール権力を持っている)ことが背景となって、実際にはなんの発言もしていないのに「そのお言葉、承りました!」的な反応として考えられています。
つまり、その辺の大して相手にされていないオヤジには世間的な発言力がないことになります。ところが、そのようなオヤジでも発言力に似た力を手に入れることは可能です。その方法とは、正当なクレームです。
なにも言わなければ問題は存在しないことになる
仕事を持っているオヤジなら、多かれ少なかれ、相手によって優先順位を変えた経験があるでしょう。一般のお客を相手にする販売だけでなく、企業相手の営業マンや、社内での業務処理の場面でも同じことです。その相手が「ウルサガタ」と認識されていれば、意識してするか無意識でするかはともかく、他の「大人しい人」を相手にする場合よりも優先することがあるでしょう。また、仕事内容にも余計に気をつかうかも知れません。
それが良いか悪いかは別にして、人間のやることですからそうなるのも自然なことです。もちろん、その相手の言い分が非常識なものであればクレーマーとして認識され、優先されることはなくなるかも知れません。しかし、言っていることが正しければ問題点の指摘になっているわけです。ここで、なにも言わない美徳を発揮すると、問題点が表に出ない可能性が高くなります。そして、優先されるかどうかどころではなく、ちゃんとした仕事やサービスを受けられないリスクが増えるでしょう。
相手を罵倒したり、関係のないことまで持ち出したりするのは論外ですが、言うべきことは言うのも正しいオヤジの姿勢だと言えます。切り捨てて他へ行くなら良いですが、そこを使うなら「ウルサガタ」になるべきかも知れません。相手を教育するなどと大上段の話ではなく、そうしないと、適当に扱われてしまう可能性が高いからです。
言われる側に回った場合は、単にうるさい人だから早めに処理しようとするのではなく、その人の指摘する内容をしっかりと検証する必要があります。クレームを付けてくれるのはホンの一部であり、多くは不満を持った時点で切り捨てるともいわれています。文句を言われないからと安心していると、実は、こいつになにを言ってもムダだと思われているかも知れません。