メタボ対策でバターをマーガリンに変えるのはあぶない
- 2016/11/15
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メタボ対策はマーガリンから?
メタボを自覚すると、たいていの人は食事制限に走ります。キーワードは「コレステロール」。普段は家の料理になどあまり関心がなかった人も、悪玉コレステロールを仇敵と見なして、やれ牛肉の脂分は捨てろ、やれ動物性脂肪のある食品は避けろと、とたんに口うるさく注文をつけるようになったりします。
そういう人に「では、バターとマーガリンのどちらがいいですか」と尋ねると、答えはほぼ100%「マーガリン」でしょう。動物性脂肪のかたまりであるバターにはコレステロールが大量に含まれているが、植物性のマーガリンにはコレステロールはなく健康的というのが、世間一般の常識だからです。
でも、これ、根本的に間違いです。
植物性の油は体の細胞を破壊する…!
そもそも、植物性の油には大きな欠点があります。非常に酸化しやすいという性質があり、大量に摂取すると体内の過酸化脂肪がどんどん増えていきます。過酸化脂肪というのは脂肪酸が酸化したもので、体の細胞を破壊する作用があり、血流を滞らせるなどの悪さをします。植物性の油には、そういう危険がともなっているのです。
マーガリンの場合には、さらに別の危険があります。マーガリンの原料は植物の脂肪ですが、常温下では液体。そのままでは、バターの代用となる固形にすることはできません。それで、水素を加えるなどの方法で常温でも固まるように加工します。
このとき、重大な変化が起きるのです。
同じ植物油でも、天然のものとマーガリンとは別物
植物油を固形化してマーガリンに仕立てるとき、何がおこるか。「トランス脂肪酸」という物質ができます。トランス脂肪酸は、多量に摂取すると、悪玉コレステロールを増やし、善玉コレステロールを減らすというはたらきをします。つまりは、メタボ推進の強力エネルギーになるのです。
トランス脂肪酸は、天然の植物油にはほとんどありません。固形化してマーガリンを作るときにだけ発生します。同じ植物油といっても、天然のものとマーガリンとは全くの別物なんですよ。
油の使い方を見直せ
トランス脂肪酸は、世界保健機関(WHO)などから摂取量を抑えるべしという勧告が出ています。摂取量が増えると、心臓病のリスクが高くなるからです。
メタボ対策のつもりでマーガリンをせっせと使った結果、トランス脂肪酸が増えて、心臓病になる。これじゃあ、身もフタもありません。
いま、この日から、油の使い方を見直しましょう。