ヨーロッパ経済はドイツが好調!しかし安心できない理由とは?

  • 2018/07/31
  • ビジネス
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  • 松村 昴
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ヨーロッパで「1人勝ち」のドイツ

できるオヤジとしては、世界経済が気になることでしょう。世界経済を語る上で重要な存在がヨーロッパです。ヨーロッパ経済は金融不安やイギリスのEU離脱などで危機的状況とされていました。しかし、ここ最近ヨーロッパ経済は立ち直りつつあるのです。

なかでも、ドイツは「1人勝ち」と称されるほど、好調となっています。そこで今回は、ヨーロッパ経済の中でもドイツ経済にスポットをあてて紹介していきたいと思います。

ヨーロッパで「1人勝ち」のドイツ

 

ドイツは「欧州の病人」だった過去…

今でこそ、ヨーロッパ経済で「1人勝ち」とまで言われているドイツですが、過去には「欧州の病人」とまで言われています。ドイツ経済は2000年代前半まで低迷しており、「欧州の病人」とまで揶揄されていたのです。

実際にドイツの2000年~2004年の実質GDP成長率(平均値)は、1.1%となっています。同期間のイギリスが3.4%・フランスが2.0%であることから、いかにドイツの経済が低迷していたのかがわかります。失業率も高く、ドイツはまさに「欧州の病人」だったのです。

 

ドイツ経済が好転し、今では「1人勝ち」

しかし、ドイツ経済は好転しており、今ではヨーロッパの中で「1人勝ち」と言われるほど好調です。実際にドイツの経常収支は、順調に伸びています。2016年には、世界最大の経常黒字国となっているのです。

さらに、失業率の面からもドイツの好調さが窺えます。ドイツは2004年~2006年まで10%超えの失業率となっており、高い水準となっていました。しかし、2007年以降は徐々に改善され、2017年には4%を切っています。このように、ドイツ経済は一転し、好調を維持しているのです。

ドイツ経済が好転し、今では「1人勝ち」

 

ドイツ経済が好調の理由!

ドイツ経済が回復し、好調を維持している理由は大きく分けて2つあります。それは、「ユーロの下落」と「構造改革」です。この2つから、ドイツ経済は一転し、好調を維持することができているのです。

①ユーロの下落
ドイツはEUの単一通貨であるユーロを導入しています。そして、ユーロは2008年のリーマンショックや2009年のギリシャショックなどから下落したのです。これが、ドイツ経済にとってはプラスに働いたのです。

ユーロ安になることで、ドイツ製品が海外で安く買えるようになります。つまり、輸出にとっては好影響を与えるのです。もともとドイツは自動車産業などに強みがあることもあり、輸出でプラスになることによって、ドイツ経済は回復・好調を維持することができているのです。

②構造改革
ドイツの経済が好調の理由は、構造改革の効果でもあります。ドイツは「アジェンダ2010」という経済構造改革を打ち出し、大胆な改革を行ったのです。これにより、解雇規制の緩和や失業者への低賃金労働や派遣労働者としての就職斡旋などが広がったのです。さらに、失業給付期間の短縮や所得税率・法人税率の引き下げも行われました。

簡単に言えば、非正規雇用を拡大し、雇用コストを下げさせたのです。これにより、ドイツ経済の競争力は強化されることになり、好調のドイツ経済を支えているのです。

 

好調ドイツにも不安要素が…

経済的に好調なドイツだが不安要素はいくつか存在しています。まず、一番不安要素として挙げられるのが「難民問題」です。ドイツの経済が好調であることから、ドイツを頼る難民が多いのです。難民の受け入れは、国民の不満につながる可能性が高く、不安要素となっています。

また、「所得格差」も不安要素となっています。構造改革の結果、経済が上向いただけでなく、所得格差の拡大にもつながってしまったのです。所得格差の問題は、ドイツ経済にとって不安要素のひとつなのです。

好調ドイツにも不安要素が…

 

ドイツ経済の今後に注目

ドイツ経済は、かつて「欧州の病人」と呼ばれたとは思えないほど見違えています。今ではヨーロッパで「1人勝ち」とまで言われています。ユーロの下落や構造改革により、ドイツ経済は回復し、好調を維持することができているのです。

しかし、不安要素があるのも事実です。だからこそ、今後ドイツはどんな選択をし、ドイツ経済はどうなっていくのか注目となっています。できるオヤジは、ドイツ経済に注視しておきましょう。

この記事の作者

松村 昴
松村 昴
大学生時代からギャンブルを愛するフリーライター。 競艇・競馬・カジノがとくに大好き。 現在は全国24競艇場を旅しながら記事を執筆中。 趣味はアウトドアでキャンプやサイクリングで気分転換。
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