菜七子は5着~G1初騎乗の成績ってどうなの?
- 2019/02/25
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史上初の中央女性騎手によるG1騎乗
2019年2月17日、東京競馬場で行われた今年最初の中央G1フェブラリーステークス。平成最後の年のG1開幕戦は、例年以上の注目を集める戦いとなりました。中央の女性騎手としては、いまだ誰も騎乗したことがない中央G1(地方も含めて乗っていませんが)に、ご存知藤田菜七子が騎乗したためです。
レース直前まで3番人気の支持を集めたのは、馬の能力に加えて菜七子人気もあったでしょう。最終的には4番人気となり、レースは後方から追い上げての5着でした。人気より下の着順になったものの、掲示板を確保したのは立派というべきでしょう。
ただ、平成最後のフェブラリーステークスをゲットするだけの「何か」までは持っていなかったようです。逆に、持っていたのは4000勝のレジェンド、武豊さんでした。
ハナを切ったインティが最後に後続を突き放す強さを見せ、5着争いを完全に番外ともいうべきものにしたのも、武豊という存在があったればこそ。最後は2着馬に詰められていますが、レースを見る限り、振り切れる前提で残り100メートルを走らせていたようです。
さて、その武豊さんですが、藤田菜七子さんの結果について振られると、自分のG1初挑戦が6着だったことを引き合いに評価しました。そのレースとは、いまから31年以上前の1987年11月8日に京都競馬場で行われた第48回菊花賞です。6番人気のレオテンザンに騎乗し、途中からハナに立って逃げたものの、最後は人気と同じ着順に。
ちなみに、武豊さんの中央G1初制覇は、このときからちょうど1年後の第49回菊花賞で、3番人気スーパークリークに騎乗し5馬身のぶっちぎり勝ちを収めています。10度目の挑戦でした。
では、初騎乗5着はどの程度のものなのかを、他の騎手の事例も参考に考えてみましょう。
G1で5着はそもそも立派な成績
まずは、中央リーディングの上位争いを演じている戸崎圭太さんです。南関東は大井のトップジョッキーとして活躍していた戸崎さんは、地方時代から中央で多数騎乗しています。正式に中央の騎手となったのが2013年3月の新規免許で、中央G1通算7勝です(以外に少ない?)。G1初制覇は地方時代に参戦した2011年の第61回安田記念で、9番人気リアルインパクトで達成しています。
その戸崎さんは、2009年の安田記念で中央G1初騎乗を果たしました。ナント!武豊さんと同様に、初G1挑戦で負けたレースが後年に初G1制覇を果たすレースとなったのです。このときの結果は、14番人気のコンゴウリキシオーで逃げて失速の17着でした。
続いて、こちらも日本を代表する福永祐一さんです。1996年10月に行われた、記念すべき第1回秋華賞でG1デビュー。12番人気シーズグレイスで6着に来ています。このレースの1番人気は武豊さんのエアグルーヴで単勝オッズは1.7倍でしたが10着に敗退。勝ったのは、松永幹夫現調教師が騎乗したファビラスラフィンでした。福永さんは、1999年の桜花賞・プリモディーネがG1初制覇でした。
では、武豊さんと同期の関東のレジェンド、蛯名正義さんはどうでしょうか。こちらは、武豊さんに遅れること1年半、1989年の皐月賞が初G1でした。11番人気とはいえ単勝オッズは22で、そこまで人気がなかったわけではありませんでした。結果は17着に終っています。待望のG1制覇は、7年半後の1996年第114回天皇賞・秋で、3番人気バブルガムフェローに騎乗し、マヤノトップガンとの壮絶な叩き合いを制しています。馬連2,500円はおいしい配当でした。
こうして見ると、馬の力の差はあるものの、G1初挑戦で掲示板に載るというのは、それだけで立派なことだといえるでしょう。
藤田菜七子さんは、武豊さんのように来年あたりはG1を勝っているのでしょうか? いやまぁ、武さんと同列に語るのは無理があるかもしれませんが。
G1勝利が待たれる騎手といえば、キャリア12年目で、2019年2月17日現在の中央重賞勝利数12の三浦騎手もその一人です。ほしのあきさんが夫人といううらやましい騎手ですが、菜七子さんとどっちが先にG1を勝つかも注目ポイントになりそうです。