プロ野球のキャンプなどでよく聞く「バッティングピッチャー」って誰がやるの?
- 2019/02/06
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「バッティングピッチャー」とは?
プロ野球チームには、「バッティングピッチャー(打撃投手)」と呼ばれている人たちが存在しています。
バッティングピッチャーはチームの裏方を担っている仕事で、選手や首脳陣と同じく練習場ではユニフォームを着用しています。
ここでは、そんなバッティングピッチャーの仕事内容や採用されている人材についてご紹介します。
バッティングピッチャーの仕事内容
バッティングピッチャーは、打者が打撃練習を行う際に投手としてその相手を務める仕事です。
もちろんどこの球団にもピッチングマシンがありますが、機械が投げるボールと人間が投げるボールでは打者の感覚も異なります。
バッティングピッチャーに投げてもらうことで、打者はより実戦に近い練習を行うことができます。
プロ野球選手のセカンドキャリア
特に資格などは設けられていないバッティングピッチャー。
ただ雇用されているのは、元プロ野球選手かつ投手をしていた人物がほとんどです。
選手時代のように打者を抑えることが仕事ではなく、むしろ打たれることが仕事であるバッティングピッチャー。
しかし打たれるのが仕事だからといって、球を投げられれば誰でも良いというわけにはいきません。
打者の打ちやすいコースに投げたり、時には変化球を投げたり、打者の要求通りの球を投げたり・・・。
打者が納得する練習を行うためには、打撃投手にも相応の技術が求められます。
元プロ野球選手ならその技術は折り紙つきなので、どの球団もプロで投手をしていた人物が採用されています。
またバッティングピッチャーはブルペンキャッチャーなどと同様に、自由契約となった選手の受け皿的な役割も果たしています。
2015年から2016年まで打撃投手を務めた久保田智之さんのように、プロで一流の実績を挙げながらも打撃投手となった例も存在しています。
投球数は選手以上!
バッティングピッチャーは、プロ野球の世界において最も球を投げている投手です。
普段の練習では1日150球以上、キャンプともなると1日300球程度投げることもあり、年間では5万球とも言われています。
一方選手としての投手は、練習を含めても年間数千球から1万球程度。
もちろん試合の緊張の中で全力投球をするのと、打撃練習で投げるのとでは同じ球数でも負担は異なります。
それでも5万という数字は並大抵のものではなく、肘や肩の疲労が溜まりやすい仕事です。
選手の受け皿となっている仕事ではありますが、そのような負担の大きさから長く続けるのが難しい面もあります。
ただ過去には70歳まで続けた池田重喜さんや、60歳を過ぎるまで続けた水谷宏さんのようなケースも存在しています。
年俸は高ければ1000万円も
バッティングピッチャーの年俸は、500万円から800万円程度。
高ければ1000万円程度になることもあります。
選手の最低保証年俸は440万円なので、バッティングピッチャーは一部の選手よりも多い年俸を貰っていることになります。
ただバッティングピッチャーは投球以外にも用具係など他の裏方の仕事も兼ねていることも多く、打撃練習が終わってもまだ仕事が続くケースがほとんど。
キャンプ中は特に忙しく、ハードな仕事です。
球界の仕事人
このようにバッティングピッチャーは、プロ野球で投手をしていた選手のセカンドキャリアとなっている仕事です。
打たれないピッチングから、打たせるピッチングへ。
打者に対するスタンスに違いはあれど、チームのために腕を振るうということには変わりません。
バッティングピッチャー、ブルペンキャッチャー、スコアラー・・・。
選手の活躍の陰には、裏方と呼ばれる仕事人の存在が常にあります。