日本でも流行?大リーグ流、最新投手起用法「オープナー」

  • 2019/01/17
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本来の中継ぎが初回を担当するオープナー

本来の中継ぎが初回を担当するオープナー
突然ですが「オープナー」という言葉をご存知でしょうか?
反対語はクローザー(抑え投手)となるオープナーとは、試合の最初、1、2イニングを任される投手のこと。その後、先発(と、呼ぶべきでしょうか?)が登板して5イニング程度を投げて、中継ぎ、抑えという具合に投手リレーがおこなわれます。

こんな変則的な投手起用法をおこなったのは、メジャーリーグ東地区に所属する「タンパベイ・レイズ」。今シーズンは中継ぎ投手が初回に登板し、オープナーを務める試合が55試合あったといいます。

なぜ、こんな変則的な投手起用をしたのか?というと、レイズの先発が弱かったから。
メジャーではセイバーメトリクスの流行で1、2番に強打者を置くようになり、初回で失点してしまうケースが増えています。
優秀な1、2番に、実力が不十分な先発投手を当てたらどうなるか。良くて1失点、悪ければ大炎上、試合をぶち壊しかねません。

不安な先発に投げさせるくらいならば、信頼できる中継ぎを1、2番からに当てることで初回の失点が防げる、こんな風に考えたのですね。

 

大健闘、90勝をあげる原動力となったオープナー

結果、レイズはどうなったか?先発に弱点があるという、もっぱらの下馬評にも関わらず、90勝をあげて3位に食い込むという大健闘を見せました。これに影響されて、パイレーツやブルージェイズなど他の球団も、来シーズンではオープナーを採用すると宣言。もちろんレイズも2、3枠をオープナーで戦うことを構想しているといいます。

一方で日本のプロ野球はどうか?というと、いち早く反応を見せたのが日本ハム・ファイターズの栗山監督。来シーズンの開幕3連戦全てで、オリックスから移籍した金子投手をオープナーに使うかも?なんて、発言しています。

 

こんなにもある!!オープナーのメリット

オープナーのメリットは先にも述べた通り、信頼性が高い投手を1番打者からの数人に当てることができること。例えば、西武ライオンズの秋山選手のような、特に強力な1番打者を抱えている打線には、大きな効果があるでしょう。

また、1、2イニング限定と明言して起用できますから、オープナーはいきなり全力投球ができる。どうしてもペース配分を考えざるを得ない通常の先発投手なら、そうはいきません。限定イニングだからこそ、連戦で起用できるのもオープナーのメリットです。

また、実力が不十分な先発投手もオープナーの後を受けて投げるなら、下位打線からスタートさせるということも可能。楽な打者から始めさせて、段々と調子が上がってくることも期待できます。

 

そして、ロングリリーバーの負担も軽くなる

ブルペン陣も楽になるのがオープナーのメリットです。
先発が炎上してしまったケースに備え、通常はロングリリーフが可能な投手をスタンバイさせるものですが、投げる・投げないにかかわらず「肩をつくる」という行為は大きな負担になるもの。
しかしオープナーを採用すると初回で炎上してしまった場合でも、先発(?)を繰り上げて投げさせれば良い。つまりロングリリーフが可能な投手を、完全に休ませることができるのです。

もちろん、オープナーも毎試合登板するわけにはいきませんから、先発枠のいくつかを任せる程度になるでしょうが、なかなかユニークな考え。苦肉の策から生まれたものとはいえ、さすが野球の生まれた国の考えることは面白いなと、感心させられた次第です。

ちなみに、このオープナーという考えは、同じく先発投手が足らない時に、初回から中継ぎを数人に投げてもらい、クローザーへとつなげる「ブルペンデイ」から発展したものだとか。今年は日本でも、先発不足する夏場などにオープナーを観ることができるかもしれません。
まあ、我らが阪神タイガースは先発陣「は」充実しまくりですから、そんな苦肉の策とは無縁なんですけれどね。

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アントニオ犬助
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みんなに嫌われるジジイを目指して、日々精進中!!
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