世界バレーが始まったが「バレー日本代表」の試合って日本開催が多いのはなんでか?
- 2018/10/15
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今や貧乏球団ではない広島東洋カープ
球団史上初の3連覇、新たな黄金期に突入した広島東洋カープ。
阪神ファンのアントニオ犬助から見ると、うらやましいことこの上ないのですが、カープファンの多くは喜びと同時に不安を抱えているといいます。
それは選手たちの年俸の高騰。
「丸選手にお金が払えなくて、他球団に選手が流出したりしないかしら?」何て思っているんですね。しかし広島東洋カープの年間売上は、ここ5年間は増加の一途。2017年でも年間売上は188億円、営業利益は13億円に迫っている上に、今年の年間来場者数は過去最高を記録していますから、「カープ=貧乏球団」という図式はすっかり過去のもの。丸選手、松山選手、そろって来年もカープでプレイしていることでしょう。
しかし、そんなカープですらセ・リーグでは売上高は第3位。
上には阪神、そして読売という2大人気球団が存在しており、首位の読売巨人軍の年間売上は250億円を上回るといいますが……それで、驚いていてはいけません。読売の売上が最大だった1980年代の売上は、毎年軽く300億円を上回っていたというのです。
球団の売上を大きく左右する放映権料
なぜ、そんなに80年代の読売ジャイアンツは売上が良かったのか? というと、1試合あたり1億円ともいわれた放映権収入があったから。当時、巨人戦は軒並み視聴率が30%を超える人気コンテンツ、CM料金は1試合あたり2億円が見込めたといいますから、高額な放映権料も支払う価値があったのです。
しかし、そんな売上がピークだった読売巨人軍をも軽く上回ってしまうのが、米・MLBの球団たち。現在、各球団の売上は軒並み500億円を超えてくるといいますが、この巨大な収入の大きな柱となっているのも放映権料。
手元に古い資料しかありませんが2003年から6年間、NHKがMLBに支払っていた分だけでも総額で2億7,500万ドル、日本円で実に330億円。
こんな放映権料が、日本だけでなく世界中から入ってくる。MLBが日本のプロ野球と比較しても、ケタ違いの年棒を支払えるのも当然なのです。
一カ所からの収入が多すぎると、業界がいびつになる
放映権料が巨大な収入となっている、こんなビジネスモデルはMLBだけではありません。
オリンピック、サッカーのワールドカップ、同じく4大リーグ。おおよそ世界中のメジャースポーツは、世界中から入る放映権料で大きく稼いでいるのです。
しかし、これが極端すぎると色々といびつになり、批判されるようになってしまうもの。
例えば、国際バレーボール連盟(FIVB)の年間収入の柱は大会の日本における放映権料。これに日本のスポンサー料を加えると、実に9割を超えるといわれている。
このように日本だけに依存してしまうと、おかしな点が目立ち始めるもの。
例えば、大規模なバレーボールの国際大会の多くが日本開催になってしまう。
「ワールドカップ」と「グラチャン(ワールドグランドチャンピオンズカップ)」は、毎回日本開催されることがあらかじめ決められているというのはどうなのでしょうか。
現在開催中の「2018世界バレー(世界選手権大会)」も日本で開催されていますが、こちらも2〜4回に1度は日本でおこなわれるというのがいつものペース。
世界バレーがおこなわれない年は、オリンピックの最終予選が開催される……これらは明らかに異常です。世界の人々が高いレベルのプレイを観るのを阻害しているのと同じですし、日本以外の国々で、バレーボールが盛り上がるチャンスを潰しているのと同じです。
加えて、他国のサポーターの応援席がない。
組み合わせ抽選会がおこなわれないばかりか、日本有利(と思われる)日程になっている。日本戦だけテレビ中継のCMが入るタイミングに合わせて休憩やタイムアウトをとるために、それぞれの時間が長い……これらの事態は度が過ぎた忖度。最近では各国の監督や選手から、批判が出る始末です。
気になる国際バレーボール連盟の金の使いみち
日本のテレビ局と連携することによりワールドカップが大成功を収めたとか、先の東京オリンピックや、アニメ「アタックNo.1」などの影響によりバレーが人気スポーツになっているとか。
他にも、日本でバレーボールの国際大会が開催される理由はあるでしょう。
しかし最も大きな理由はスポンサーとなっている日本に、FIVBが忖度せざるを得ないからです。
そして気になるのが、FIVBに入る大金の使いみちなのですが……まあ、FIFAがやっているように世界各国でのバレーボールの普及活動に使われていると信じたいもの。
近年のスポーツ界の不祥事を見ていると、それも不安になってくるのですが。