オリンピックの金メダルは本当に金でできているのか?
- 2018/08/12
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金メダルとは金色に輝くメダル
オリンピックのゴールドメダリストともなれば、数百万円のボーナスをゲットできる競技も少なくありません。また、某企業のトップが1000万円出すなんてニュースもあったように、オヤジ世代が子どもの頃に比べると、日本の金メダルの価値は上がっているようです。
さらに、オリンピックチャンピオンの数が多いとはいえない日本では、その後の生活の安定にも大きく寄与するのが金メダルだといえます。当該競技の解説者や指導者、協会の幹部など、進路に困るケースはレアといえるでしょう。
さて、金メダルの価値といえば、メダル自身の価値も気になるところです。つまり、金としての価値はいかに?
もし、金メダルが本当に金でできているとすれば、大きな金メダルは小さな金メダルよりも価値があるといえます。メダルの形状や大きさは大会によって異なりますから、前回大会で優勝したかった!という声が聞かれるかも。
しかし、そのような声は聞いたことがありません。ということは、金メダルには金そのものとしての価値はほとんどないということでしょうか?
仮に、金メダルが表面に金メッキを施した別素材でできたモノだったとしたら、金メダルとは金のメダルではなく、金色に輝くメダルに過ぎないという話になります。
いやいや、夏季大会なら一回の大会で300個程度もの金メダルが必要な状況で、純金のメダルなんか出せるわけないだろ!という突っ込みもありますね。価値が安定している金の相場を見てみると、1グラムあたり4800円前後するようです。
一般に500グラム程度はあるとされるオリンピックメダルですから、金メダルなら1個250万円はする勘定になります。これを300個って、出せないこともないでしょうが、出したくない気持ちもあるでしょう。
では、実際のところはどうなのか?早速、金メダルの材料について確認しましょう。
金銀銅の違いは表面の色だけではない
オリンピックのメダルって、どれも同じ材料を使っているけど、表面の色だけ変えてるんでしょ?というオヤジがいます。
たしかに、一律に作っておいて、あとは金メッキを施すだけというのが簡単なようにも思えます。
しかし、現実は違いました。少なくとも、近年のオリンピックメダルは、金・銀・銅のすべてで異なる材料を使っているのです。
まず、銅メダルですが、ほぼ銅を使用しており、わずかに亜鉛を加えています。次に、銀メダルは限りなく銀だけとえいえる状況です。
そうすると、やはり金メダルは純金かそれに近いものだろうと想像できますね?
はい!金メダルに含まれる金の割合は、1パーセント程度です。残りは銀か、銀と銅です。やはり、銅や銀とは価格差があり過ぎるのでしょう。銀相場はグラム63円くらいですから、金は76倍もしますね。これなら、1パーセントしか入れられないのもわかります。
500グラムのメダルの場合、純銀ならグラム63円の場合で3万1500円です。これに対し、500グラムの金メダルは、6グラムの金だけで2万8800円(グラム4800円で計算)必要です。銀6グラムなら378円となり、金との差が2万8422円あります。
単純にいえば、これが金メダルと銀メダルの価格差であり、金メダルには6グラム以上の金を使っていることが必須となっているため、どんな金メダルでも銀メダルより倍近い価値があることは間違いありません。
結局のところ、銀メダルと金メダルの材料は同じであり、表面の6グラム分が違うだけと考えることもできますが、肝心なことは、金メダルは金が少しだけ使われているメダルだということです。
もっとも、純金メダルなんかにしたら、強盗が大量発生しそうですね。日本人にはピンときませんが、それもメッキメダルの理由かもしれません。日本のようなのん気な国は地球上では珍しい存在ですから。