オリンピックやW杯はなぜ4年周期で行われるのか?
- 2018/07/29
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終わったら4年経つまで始まらないスポーツイベント
4年に1度と来るものと言えばうるう年ですが、オリンピックやW杯もこれに合わせたのかと思えばそうでもありません。
大体、スポーツ選手の寿命など短いものなのに、オリンピックやW杯は何のメリットがあって4年に1度しか開催しないのでしょうか。
毎年するでもなく4年というスパンの発祥の経緯について調べてみました。
オリンピックはなぜ4年に1回なのか
近代オリンピックは1896年に始まり、開始当初と大戦による中断を除き4年に1度の開催が続けられました。
もう生まれた時からオリンピックは4年に1回でしたからそれは当たり前でもありますが、それにしても4年というのは中途半端な期間です。
これを説明するには、オリンピックの発祥の経緯に遡ってみなければわかりません。
・古代ギリシャでのオリンピック
歴史上確認されているオリンピックの原点は、紀元前776年にギリシャで開催されています。
この頃はスポーツ大会というより、ギリシャの神々を崇めるための宗教行事だったとされています。
開催年もはっきりした記録もありませんが、当初から4年毎の開催としたのではないようです。
・4年に1度の根拠は曖昧
なぜ4年に1度の開催になったのかに確かな根拠は見つかってはいません。
しかし概ね一般論として通用しているのは、古代ギリシャの太陰暦によるところとされています。
太陰暦での8年と太陽暦の8年がほぼ一致する間隔となることから8年周期に開催されていたらしいのです。
それがその半分の4年になったというのです。
これには別の説もあります。
オリンピックはギリシャ神話に登場する戦いの女神アテナのための祭典だったのです。
そのアテナは金星の神とされていて、4年に1度、金星と地球とが直線に並ぶ年に開催したという説です。
W杯サッカーはなぜ4年に1回なのか
第1回W杯サッカーは1930年にウルグアイで開催され、この年からオリンピック同様に4年に1度の開催となっています。
これを決定したのはFIFA(国際サッカー連盟)で、W杯サッカーをオリンピックに対抗するスポーツ大会にしたかったことは明らかになっています。
サッカーはオリンピックでは1908年からエキジビション競技として登場し、1924年からオリンピックで正式競技になりました。
しかし、オリンピックでのサッカーの立ち位置は微妙なものだったのです。
当時から欧州や南米のサッカーはプロサッカー選手が存在していたのです。
アマチュア精神に乗っ取りプロが参加できないサッカーでは、真の世界一は決まらないものでした。
そこでFIFAはオリンピックにプロ選手も参加させたかったのですが、これはアマチュア精神に反するとのことで拒否されていたのです。
FIFAはプロも参加した上での世界一を決定する大会をオリンピックとは別に開催することにしました。
オリンピックにプロ選手の参加が容認されている現在でも、23歳未満との条件を付けW杯とは差別化して格下の大会と位置付けられています。
W杯の開催年は毎回オリンピックの中間年として、オリンピックに対抗する大会としたのです。
これによりオリンピックと被ることなくオリンピックの代わりとしても世界中から注目してもらえることになったのです。
さらに2019年に日本で行われるラグビーのW杯も4年に1度であり、サッカーW杯とオリンピックの中間年に組み込まれています。
あらゆるスポーツでは毎年のように世界選手権などを開催していますので、それとは一線を引いた格式の高さを4年というスパンに強調しているものとなっているのです。
このようにしてオリンピックやW杯のようなスポーツのビッグイベントは、4年に1度が定着しているのでしょう。