思い込みの恐ろしさを知った、サッカー日本代表戦
- 2017/10/14
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看板が凹んでいるのは、なぜなんだ?!
先日、サッカー日本代表の国際親善試合・ニュージーランド戦の中継が、犬助の家のリビングで流れていました。
正直、犬助はサッカーがよくわからないので、試合自体、熱心に観るわけでもなく、ただゲームが流れているのを眺めていたのですが……どうしても気になることがありました。
それは、サッカーゴールの両端に並んでいる看板です。
「キリン」とか「au」とか、よく見かけるスポンサー名が入っているのですが、何か違和感がある。見た目がどうも不自然なのです。
その原因は看板にある大きな凹み、凹みだけではありません「au」の看板の右端が欠けているのです。
「サッカー選手ともなると、看板を凹ますぐらいのシュートを打つのかな?」とも思ったのですが、その看板が設置されているのはゴールから遠く離れた位置。
いくら決定力に欠ける日本代表、宇宙開発こそしようとも、あんな明後日の方向にシュートを放つとも思えない、では、あんなに看板が凹んだ原因は何?
……こうなると、どうしようもありません。
ゲームの内容などそっちのけ、犬助は看板が気になって仕方がない。ずーっと看板を眺めるという、よくわからない観戦となったのでした。
看板のようで、看板ではないとはこれいかに
さて、トイレにいって帰ってきて、改めてゴールのそばの看板を見る。すると……先程まであったauの看板の凹みがなくなっているではないですか!!
破損した看板を、ゲームが止まった瞬間にでも差し替えたのかな? サッカー代表戦とはいえスポンサーは絶対、看板を破損させたままではマズいんだ、などと考えていました。
そのことを一緒に観戦していた息子に伝えると「え、あれって看板だと思ってるの?」などと不思議なことを言い出すのです。
「あれって、スポンサー名が印刷された布をひいてあるだけだよ」
「90°システム看板」とは、これいかに?
特定のカメラに写るであろう絵を、計算して歪めた画像を布に印刷し地面にひいておく。
これは「90°システム看板」と呼ばれるもので、サッカーの中継ではよく見る手法なのだとか。
だからピッチ内の選手にとっては、平べったい変な形をした画像がサッカーゴールのそばの地面にひかれているだけでしかありませんから、プレイの妨げには一切ならない。
同じく、スタジアム内の観客にとっても、それは布でしかなく看板ではないので、観戦のジャマにはならないというのです。
犬助的に大いに意味はあった、ニュージーランド戦
少し調べてみると、90°システム看板が一躍有名になったのは、数年前の「ナビスコカップ」。
ゴールポストの横にそびえたつ巨大チップスターの缶が出現した時だった、とありました。
これを知ってからゴールポストの横の看板を見ると、もう布にしか思えなくなってくるから不思議なもの。一枚の布ならば破損した看板を直すのもたやすいこと、といいますか凹みを直したどころか、単に寄っていたシワを直しただけのこと、そりゃあ一瞬ですんじゃいますよね。
オヤジともなると、いったん頭で思い込んでしまうと、それから自由になることはなかなかできないもの。90°システム看板ではないですが、そんな思い込みでとんでもないミスを起こしていないかと、少々心配になったしだいです。
視点を変えてみる、なんて日常的に使う言葉ではありますが、実際にはどれだけ難しいことか!! と実感したサッカー観戦。
村上春樹さんみたいなルックスをした選手が「意味のない試合だった」などとコメントを残していたらしいですが、なかなかどうして。犬助にとっては、非常に意味がある一戦だったのです。