なぜ高校野球は甲子園で行われるのか?
- 2017/07/05
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夏の風物詩
日本の夏の風物詩と言えば?
そうアンケートを取ると、上位にランクインするであろう夏の高校野球選手権。
ご存じの通り、この大会は「阪神甲子園球場」で行われています。
ところで日本にはいくつも球場があるのに、なぜ毎年甲子園で行われているのか。
気になっている人もいるのではないでしょうか。
豊中グラウンドと鳴尾球場
高校野球の歴史は古く、その始まりは戦前の1915年に行われた「第1回全国中等学校優勝野球大会」でした。
当時甲子園はまだなく、この大会が行われたのは「豊中グラウンド」という会場でした。
この豊中グラウンドは陸上など他のスポーツにも使用をされていたのですが、野球場としてはいかんせん規模が小さいという難点がありました。
第2回もこの会場で開かれたのですが、そのような理由から第3回は別の会場で開かれることになったのです。
その会場に選ばれたのが、西宮市にある「鳴尾球場」でした。
2面のグラウンドを用意したこの球場では、第3回から第9回までの大会が開かれました。
しかし野球人気は過熱していき、ついにこの会場にも限界が訪れることになりました。
そして第10回から開かれるようなったのが、甲子園です。
高校野球のために建てられた球場
野球の聖地とも呼ばれている甲子園。
この球場が建てられたのは、1924年のこと。
そして建てられた理由は、過熱の一途を辿る高校野球大会の会場にするためです。
現在でもトップクラスの広さを誇る甲子園ですから、当時の人々からすれば異様な大きさに見えたことでしょう。
あの球聖・ベーブルースも日米野球に訪れた際、その広さに驚いたほどでした。
甲子園により大規模を誇る高校野球大会もようやく腰を落ち着けるようになり、戦後GHQに接収されていた第28回(1946年)を除きこの球場で開催をされ続けることになります。
次第に甲子園は高校野球大会の代名詞的な存在にもなり、また敗戦をしたチームが甲子園の土を持って帰るのも恒例化となりました。
多くの球児が、甲子園に行くことを目標に日々汗を流しています。
こうした時代背景や定着化は、現在も甲子園が選ばれている理由に大いに関係をしていると言えます。
使用料は無料
大型コンテンツの高校野球ですが、甲子園の所有権のある阪急阪神ホールディングスは会場の使用料を受け取っていません。
使用料を取らなくても、多くの観客が運賃という形でお金を落としてくれるからです。
関係者からはっきりと名言されているわけではありませんが、球場の使用料が無料というのも現在も甲子園が利用されている一因ではないでしょうか。
電鉄会社以外には、球場をタダで貸すなんてことはちょっと難しいでしょう。
まとめ
この先も甲子園がずっと高校野球の会場に使われるかというと、そう断言することはできません。
特に近年は猛暑となっており、温暖化が進むとドーム球場にという意見も増えるでしょう。
ただ甲子園という球場には特別感があり、その名前が高校野球のキーワードになっていることも事実。
いつかその時が来るとしても、しばらくは変わることはないでしょう。