目がかすむオヤジには!ある2つの成分が配合された目薬がおすすめ!【薬剤師アドバイス】

  • 2019/05/04
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  • 木村 妃香里【薬剤師】
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「目がショボショボしてパソコンの画面がかすむ…」
「もしかして視力が落ちたのかな…」

こんな悩みを抱えてはいないでしょうか?その悩みが夕方になると現れやすくなるのなら、それは目が疲れている証拠。目が疲れてくると仕事がなかなか捗らずにやる気を無くしてしまうオヤジもいることでしょう。

今回はパソコン仕事で目が疲れてしまう理由と、お疲れ気味の目を元気にする対策方法をご紹介していきます。

 

1.パソコンを見続けると目が疲れる理由

一日中パソコンを眺めているとだんだん焦点が合わなくなってきて、画面がボヤケて見えるようになります。力を入れて焦点を合わせようとしてもかすんでボヤケたまま。仕事は進まないし、放っておくと頭が痛くなるしで目の疲れってけっこう厄介なものです。

 

目が乾燥する

1-1.目が乾燥する

パソコンを眺めていると、自分たちが気づかないうちに瞬きの回数が減っています。なんとパソコンを見続けているときは瞬きの回数が通常よりも4分の1にまで減ってしまうと言われているのです。

1分間の平均的な瞬きの回数が20回なので、これが5回に減ってしまうということ。5回と聞くととても少ないように感じますね。瞬きは目の表面を涙で覆って保護する役割があります。瞬きが減ると目を覆っている涙の量が減るため、目に必要以上の負荷がかかって疲れを引き起こしてしまうのです。

 

1-2.ピント調節機能の低下

ずっとパソコンを眺めているということは、目もずっとパソコンを見るためにピントを合わせている状態です。

遠くを見るときは目のレンズ(水晶体)を薄くし、近くを見るときはレンズを分厚くしてピントを合わせています。このレンズを薄くしたり分厚くしたりするのに関係しているのが毛様体筋と呼ばれる筋肉。

パソコンを見続けていると、毛様体筋は近くにピントを合わせようとずっと収縮している状態になります。すると何が起きるでしょうか。

ずっと同じ格好で座っていると肩がこってくるように、毛様体筋も疲れが溜まってこってしまうんですね。ピント調節に大きく関係している毛様体筋がこることで、それが目の疲れとして表れてしまいます。

 

1-3.ブルーライトの影響を受けている

スマートフォンの普及によってブルーライトという単語をよく聞くようになってきましたね。ブルーライトとはその名の通り青色の光のことです。スマートフォンだけでなくパソコンやゲーム機器、液晶テレビなどからも発せられています。

ブルーライトの波長は、他の光よりも短いのが特徴です。波長が短いせいでブルーライトを発するものは、ぼやけて見えやすいんですね。ぼやけているのを何とかハッキリ見るために毛様体筋がピント調節しようとする結果、毛様体筋が疲れて目の疲れが起きてしまいます。

 

2.疲れ目のよくある間違った対処法

疲れ目のよくある間違った対処法

疲れ目に悩むオヤジたち、なぜか間違った対処法をしている方がとても多く見受けられます。

・とりあえず清涼感のある目薬を買う
・目によさそうなサプリメントを飲む

上の2つはとてもよく見られるパターンです。

 

2-1.清涼感で目の疲れを根本的に解決することはできない

ドラッグストアに行くと、どれを買ったらいいのか迷うくらいたくさんの目薬が並んでいますよね。「安いからこれにしよう」と手にとった数百円程度のその目薬、本当に疲れ目に効くものでしょうか?清涼感でごまかしているだけではありませんか?

安い目薬によく入っている成分は、タウリンやL-アスパラギン酸カリウムなどの成分です。これらの成分は目の新陳代謝を活発にしたり、目の働きを助けたりするもの。まったく疲れ目に効かないわけではもちろんありません。目薬をさすことで潤いが補給されるので、乾きによる疲れも改善されるでしょう。

しかし本当にしっかり疲れ目の対策をしたいのなら、ピント調節機能を整えてくれる目薬を選びましょう。ピント調節が整わない限りは疲れ目によるかすみは改善されません。

 

2-2.サプリメントで効果は出ない

「目にいいらしいからブルーベリーでも飲んでみるか」

と思った方、ちょっと待ってください。単刀直入に言いますが、ブルーベリーを飲んでも疲れ目の悩みは解決されません。「え?いかにも目によさそうな雰囲気を出したブルーベリーのサプリがよく売られているじゃん!」と思いますよね。

実はですね、「ブルーベリーが目にいい」ということについては論文でも否定されているんです。「毎朝7gのブルーベリーを21日間摂取させても目の機能を改善することはなかった」としっかり論文に書かれています。
(論文参照:ブルーベリーの眼機能改善効果)
医師会や薬剤師会が監修した本にも「ブルーベリーが目によいということの科学的データは不明」と書かれているのが現状です。

「じゃあ、ビルベリーはどうなの?」という質問がオヤジたちから来そうですね。ビルベリーはブルーベリーとよく似ていますがまったく別のもの。ビルベリーの場合は「夜間視力を改善できるかもしれないけど、たぶん効かないよ」程度ですね。つまりブルーベリーだろうとビルベリーだろうと、ほとんど気休めです。

 

3.疲れ目を緩和する正しい対策方法

疲れ目を緩和する正しい対策方法

じゃあどうすれば疲れ目の対策ができるのかが1番知りたいところでしょう。疲れ目といえども放っておくと頭痛などの体調不良につながるので、放ってはおけませんよね。実際に私自身も行っている対策方法をご紹介していきます。

 

3-1.ビタミンB12とネオスチグミン配合の目薬を選ぶ

「最近ちょっと目が疲れていて…」と眼科にいくと、ほぼ間違いなく処方されるのがビタミンB12配合の目薬です。赤い色の目薬を見たことがいないでしょうか?

あれがビタミンB12配合の目薬です。赤い目薬ってなんとなく若い女性向けみたいないイメージを持っている方もいるかもしれませんが、赤い目薬こそ目の疲れに悩むオヤジにぴったりなんですよ。

ビタミンB12には
・ピント調節機能を改善する
・目の組織呼吸を増加させる
・神経の興奮を抑える

といった3つの働きがあります。パソコンを見すぎて目がかすむのは、ピント調節機能も影響しているんでしたね。目薬を買うときはこのビタミンB12が入っているかどうかを確認しましょう。

ビタミンB12の他にネオスチグミンが配合されているものもおすすめ。ネオスチグミンはレンズの厚みを調節している毛様体筋に直接働きかけてくれる成分です。疲れ目対策で目薬を買うなら、ビタミンB12とネオスチグミンに注目するとよいですよ。

 

3-2.ビタミン剤を飲む

飲んですぐに疲れ目が改善されるものではありませんが、ビタミンB12が配合されたビタミン剤を飲むという方法もあります。

ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB12の配合されたいわゆる「疲労対策用のビタミン剤」がおすすめです。筋肉や神経の働きを助けるビタミンの働きで目の疲れを緩和していきます。

 

3-3.目元を温める

薬に頼らなくても目の疲れを取る方法があります。簡単にできるのが目元を温める方法です。温めることで目の筋肉の緊張がゆるむので、視界のかすみも緩和されるんですね。ホットアイマスクやアイマッサージャーなど目を温めるアイテムを活用するとよいでしょう。

 

3-4.目の周りをマッサージする

目の疲れによいツボが目の周りにはいくつも存在します。目の周りの骨のくぼみに沿って、ぐるっと目の周りをマッサージしていきましょう。黒目の下、目頭、眉頭のあたりにツボがあるので、ツボをぐーっと押すように5分ほどマッサージしてください。これだけでけっこうスッキリしますよ。

 

3-5.ブルーライト対策をする

ブルーライトカットの眼鏡やパソコンのモニターが今はたくさんあります。さすがに仕事場にあるモニターを勝手に変えるわけにはいかないので、ブルーライトカットの眼鏡を着用する方法が手を出しやすいでしょう。

ブルーライトカットの眼鏡は度ありでも度なしでも作れるので、1本手元に用意しておくと便利ですね。

 

4.まとめ

仕事に励むオヤジの悩みとして意外と多い目の疲れ。パソコンと一日中にらめっこをして目を酷使していると、ピント調節をしている筋肉が疲れてしまうんですね。目がかすむせいで仕事が進まない!と思ったらビタミンB12やネオスチグミンの入った目薬で対策をしてみましょう。

その他にビタミン剤を飲んだり、目を温めたりする方法もおすすめ。すぐに疲れをスッキリさせたいならマッサージもいいですよ。目の疲れに負けずに今日も一日スッキリして過ごしましょう。

この記事の作者

木村 妃香里【薬剤師】
木村 妃香里【薬剤師】
薬学部を卒業後、一日に2,000人以上が来店する大型のドラッグストアで4年間勤務。「胃の調子が悪い」、「疲れが取れない」、「よく眠れない」などの誰もが抱えている、だけど気になってしまうような悩みの相談に乗ってまいりました。現在は「正しい情報を必要としている人に届ける」ことを目標に、日々健康や美容についての情報を発信しています。
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