ところで、正社員になるメリットって何だったっけ?

  • 2019/03/27
  • ライフスタイル・娯楽
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  • アントニオ犬助
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同一労働同一賃金の動き本格化

同一労働同一賃金の動き本格化
「春闘?労働組合?何それ?」
私、アントニオ犬助が勤務する零細企業は、正にそんな感覚なのですが、今年の春闘の焦点の一つは「同一労働同一賃金」だそうですね。これは正社員、非正社員を問わず、同じ勤務内容ならば同じ賃金を支払うべしという考え方。昨年末に政府が「同一労働同一賃金ガイドライン」を発表したり、関連する法律が来年4月から施行されるということもあり、今年の春闘では非正社員の皆さんの待遇改善を、経営側に要求する労働組合が増えているといいます。

まあ、同じことをやっているならば同じ賃金が支払われて当然。非正社員の待遇改善要求については当然のことだろうと、犬助も思うのです。

 

ボーナスでも格差は解消される

そして、非正規社員の待遇を改善しようという動きは、通常の給与だけにとどまりません。先のガイドラインによるとボーナスも同じ。会社の業績に応じて支払われる部分は、格差を設けてはならないと述べられていますし、会社に対する貢献も同じとみなされたなら、その他の部分でも格差をもうけてはいけません。

格差が許されるのは、例えば労働時間が短いパート労働をしている人と正社員などのケース。この場合はフルタイムの人と比較して、会社への貢献が低いとみなすことができますから、格差がでるのは問題ありません。しかし原則としてボーナスにおいても、同一労働同一賃金は守らなくてはなくてはならないのですが……こうなると、正社員のメリットって何だ?と少々の疑問も浮かんできます。

 

非正社員の対応を上げるのではなく?

ここまでは非正社員の待遇を改善することで、正社員と非正社員の格差をなくそうという話でした。そして、ここまでは疑問が浮かびつつも、おおむね反対する人もいないと思うのです。しかし問題はその一方で、着々と進みつつあるのは逆の動き。正社員の待遇を下げることで、正社員と非正社員の格差をなくそうというもの。こうなると、少々おだやかではいられなくなってきます。

例えば日本郵政は昨年、今まで職員(正社員)だけに支払われていた住宅手当を見直し、年間10%ずつ10年かけて減額する方針を打ち出しました。また職員に対して支払われていた一律4,000円の年始手当ても廃止するといいます。加えて問題は、あの巨大企業の日本郵政がこれをおこなったこと。こうなると他の企業にも同様に、各種手当てをなくす方向で正社員と非正社員の待遇をそろえようという動きが起こりかねません。

そして、もっと心配するべきはこの動きが収入面全てに起こること。
「同一労働同一賃金」だからという言い分で、春闘で争われているのとは逆に収入面全てにおいて正社員の待遇を下げることで、非正社員との格差を是正するという動きが起こりかねないということです。収入や待遇面で正社員であるメリットがなくなるばかりか、正社員の収入が大幅に減る可能性があるということです。そして「同一労働同一賃金」の時代がもっと進むと、正社員と非正社員の差がなくなるばかりか、近々大量に入ってくるであろう外国人労働者との賃金の差もなくなる時代になるということです。

 

正社員で得られるメリットがないのならば

ならば、どう考えるべきなのか?正社員のメリットがなくなるのですから、会社にしがみつく必要が全くない時代が来るということでしょう。終身雇用とか年功序列とか、日本型経営が本格的に終焉を迎えるということです。より待遇の良い職場へと転職を繰り返すのが当たり前になります。加えて雇用される側が手にする賃金は押しなべて減少する傾向になりますし、安定して賃金を手に出来る保証もなくなりますから、ローンを組んで家を購入するということもできなくなるでしょう。

ならば、正社員の人たち!何か大きな買い物をするならば今のうち、ローンが通りやすいという正社員のメリットを享受できるのも今だけです。ドンドン買って、日本の景気に少しでも貢献しようではないですか!

この記事の作者

アントニオ犬助
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みんなに嫌われるジジイを目指して、日々精進中!!
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