電車で人身事故の時の客の振替って誰がお金を払っているのか?
- 2019/02/21
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振替輸送を知っていますか
いつも定刻に動いてくれてお世話になっている電車も、人身事故や自然災害などの不測の事態があれば動かないこともあります。
電車は比較的安全な交通機関ではありますが、それでも動けなくなると影響を受ける人数の多さからたちまちニュースにもなってしまうものなのです。
その際に振替輸送と言うシステムが発動しているのをご存知の方はあまりいないのではないでしょうか。
他の交通手段で目的地までの移動を無償でしてくれるのが振替輸送です。
大都市ならではのシステムのようでもありますが、大都市に住んでいてもそれほど振替輸送の体験のある人も少ないでしょう。
もちろん地方でもどこでも電車が事故で動かなくなることはあります。
その際に代替できる鉄道こそ無くても、バスや大型タクシーを用意してくれるのも振替輸送ではあります。
その負担金は事故の原因がどこにあっても、とりあえずは動けなくなった交通機関が払うことになるでしょう。
・振替輸送のメリット
持っている乗車券の電車が運行停止になった場合、利用客は払い戻しを求める場合もあるでしょう。
その先は自分で別の交通手段を選んで目的地に向かう客もいますし、諦めて引き返す客もいるかもしれません。
ただ大都市でこのように客に任せているようでは、窓口が大混乱するとともに本数の少ない電車に客が殺到したりすることもあります。
ひどくなると駅の構内にも客が入れないと言った事態も有り得るのです。
そのような事態を避けてスムースに利用客が流れるようにするための輸送方法が振替輸送なのです。
振替輸送の流れ
運行停止した交通機関が手配する振替輸送のお世話になるには、振替輸送券をもらうことにより可能となります。
首都圏では運行停止した交通機関が配布しているようですが、関西など他の地域では実際に振替輸送をしてもらう交通機関であったりと様々なようです。
ただし、これが使えるのは他の会社の鉄道を利用することになります。
大都市であれば代替鉄道路線も充実していますが、そうではない地方都市などではバスやタクシーを使わなければなりませんので別の話になります。
各鉄道会社の間では、あらかじめ想定した不通パターンに沿って、割と細かいところまで想定した振替輸送の段取りができているのです。
不通と言っても完全に不通になることより、復旧までの数十分から数時間遅れるパターンも考えられます。
どこからどこまでを振替輸送の対象にするかなどまで考えられているはずです。
また、もしも想定外の区間における不通が生じた場合があれば、その時々に応じ迅速に相互で話し合いをして決めるしかありません。
とりあえずは振替輸送だけをこなしてもらって、後に会社間で精算をすることにもなるでしょう。
負担するのは振替を依頼した交通機関
問題の誰がお金の負担をするかは、振替輸送を依頼した会社が振替輸送を引き受けた会社に払うことになります。
その際は振替輸送券の単価が基本的に振替輸送した距離などによって定められていますので、それによることになります。
実際には利用客の一人一人の移動経路は多くのパターンもあるでしょう。
これを正確に捉えようとするのはあまりに無駄が生じます。
緊急時の事故対応なのですから、そこは良い意味で雑に処理するのが全体として有益になると思われるのでしょう。
特に大都市圏では1件の事故で多数の利用客に振替輸送が発生します。
事故の状況次第で理不尽な損が発生する会社も生じることは容易に想像もできますが、そこは踏まえて大都市で会社を運営しているのでしょう。
相互の助け合いがあってこそ、自社も救われると言うシビアな状況が利用客を助けてくれていることにもなっているとも言えます。