落下傘上司VS古参部下、お互いのトリセツ教えます

  • 2018/07/10
  • ライフスタイル・娯楽
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  • 沖倉 毅
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現在の上司は大変だ。体育会系の上下関係のノリやノウハウが通用しない上、昨今、職場の人間関係のトラブルの原因となるのが、異動、転職直後に職場のリーダーに抜擢されたオヤジと、前からその部署に居た古参社員との行き違いである。

人間関係はドラマじゃない

俗に言われる落下傘上司VS古参部下の戦いになるのだが、筆者の知り合いには、落下傘上司もいれば、古参部下もいる。

どちらも『相手はこちらの事を全く理解していないのに決めつける』と怒っている。
ではお互いの取り扱い説明書でもあったらどうだろうか。

 

人間関係はドラマじゃない

’18年春に『崖っぷちホテル!』というドラマが民放で放映されていた。

かつて高級ホテルとして知られていた老舗ホテルの古参従業員が、倒産寸前の今もやる気を失い、過去の栄光にすがりついている所に、業界の超有名ホテルの副支配人と名乗る若い男が、『このホテルは魅力的だから皆の力で立て直そう』と、しゃしゃり出てくる話である。

人間関係はドラマじゃない

古参従業員は渋々ながら、有名ホテルの副支配人の提案を聞いていくうちにホテルがよみがえるハッピーエンドだ。
だが現実に、落下傘上司と古参部下の戦いは、このドラマの様に、終わりよければすべてよしではない。

古参部下が団結して反旗を翻し、落下傘上司を追い出してしまう事もあるだろう。
古参部下は、長年同じ現場で働いてきたからこそ、自分のやり方に誇りを持っている。

上層部からは『ゼロベースで業績をあげろ』と指示された落下傘上司は、現場に関してはズブの素人だ。
何の予備知識もないので、現場の仕事の効率が悪ければ『こんな事もできないの』だの
『ここはもっと効率よくしたほうがいいんじゃない』と言ってしまう。

人間関係はドラマじゃない

現場を長年見てきた古参部下は『今までのやり方で現場が回ってきたのには理由がある』と思っているのだ。

それをついこの間来たばかりの上司に頭ごなしに否定されると、上司を信じなくなるだろう。

人間関係はドラマの様にうまくいかないのだ。
では古参部下には、具体的にどの様に接すればよいのだ。

 

異動して半年は様子を観察する

会社の上層部からは『半年以内に業績をあげろ』と言われているだろうが、落下傘上司は忍の一字で何も言わず最低3か月、最長半年、古参部下の仕事ぶりを見守る事である。

異動して半年は様子を観察する

何故から現状では、古参部下は業務のプロフェッショナルであり、上司も観察する事で、改善点と保留点を再考する機会が与えられるからだ。

3~6か月した後に、考えた職場での改善点を古参部下に伝えたい場合は、以下のフレーズを使えばよい。

1:前の職場ではこうしていたけれど、ここでは通じないよね?(あえてへりくだる)
2:これまでは、どうしていたの?
3:(古参部下に意見を述べさせた後)、なるほど、他にどんな手がある?(再考をさせる機会を与える)
4:責任は僕がとるから、やってみて

物事を丸投げしない、固定概念を押し付けない、相手の考えを引き出す、この3つを念頭に置く事が大事なのだ。
古参部下との人間関係を築くには、信用第一である。
自分の考えを押し付ける人間は信用されない上、傾聴8割は心にとめていくべきだろう。

異動して半年は様子を観察する

では自分が古参部下になり、落下傘上司を迎える場合はどうすれば良いのだろうか?

 

落下傘上司には2タイプある

落下傘上司には、2タイプある。
どちらのタイプになるかで、業務を手伝ってもらうかどうかも異なる。

1:部署のテコ入れの為に外部からヘッドハントするお助けマン上司
2:見せしめの意味で社内もしくは子会社に異動、左遷させられたお荷物中高年

どちらのタイプも配属された当日から威張る事には変わりはないが、手なずけ方が違う。

落下傘上司には2タイプある

1は元々、とんでもない落下傘上司や名ばかり管理職の下で働いていた高プロ出身者が多いので、配属当日から自分たちに出来る事、できない事をきちんと言った方がいい。
何故なら論理的解釈の持ち主の人は多く、説明すれば判る人が大半だからだ。

この手のタイプは、業績が上がれば、転職してしまう事もあるので、同じ会社に長い間居座らない。仕事=スキルアップだと考えている。

厄介なのが2である。

落下傘上司には2タイプある

自分のやり方に過剰に自信を持ち、自分を『能力はあるのにこの会社が評価してくれない』とダースベイダー化している名ばかり管理職に多いのが彼らである。
転職不可能な事は自覚しており、居座れる限り、今の会社に居座ろうとしているから島流しに遭う。

2のタイプは、適当におだてて業務にタッチさせない事だ。
よらぬ神にたたりなし、業務報告だけやっておいて、手伝うよなど言おうものなら断ろう。
上層部が彼らを島流しにした理由は、違う部署に異動させ、身の程を知ってもらうのが目的なのだから。

いかがだろうか。

落下傘上司と古参部下の溝は深く、お互いの立場を理解しないと、仕事はしづらいと思う。
このトリセツを読み、明日から、上司や部下を巧くコントロールする様にしてみよう。

この記事の作者

沖倉 毅
沖倉 毅
ビジネスと国際関連をメインに執筆しています沖倉です。 転職経験と語学力を生かし、語学教師とフリーライターをしています。 趣味は定期的に記録会に出る水泳、3000本以上お蔵入り字幕なしも観た映画、ガラクタも集める時計、万年筆、車、ガーデニング、筋トレです。 どうすれば永遠の男前になれるかをテーマに、取材は匿名を条件に記事執筆に勤しみます。
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