若者会話を聞いて「マジ卍」って何のときに使っているのか?
- 2018/04/05
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若者言葉の発信力と普及力
「マジ卍」は「マジマンジ」と読みます。
中高年には使いづらい響きの言葉ですが、若者にはいたって語呂のいい響きであるかと思えます。
その通り、最近になって中高生を中心に若者の間で流行っている言葉のようです。
おじさん世代とは一線を画したい若者言葉は、女子高生が発信源の中心になっていますが、これもその一つかもしれません。
うざったいおじさんにはわからなさそうな言葉の開発、普及が彼女たちの得意とするところなのです。
これを理解して若者と一緒に使おうとしても引いてしまわれるだけでしょうが、その意味するところがわかれば自然に受けいられるようにはなるでしょう。
卍マークの意味について
まず、卍について知っておきましょう。
卍は地図記号でお寺を示すものです。
お寺と言えば、厳かで神聖な場所です。
そこから想像されるのは、「本気で真面目」とかのニュアンスが感じ取れるでしょう。
また、卍の向きが反対であるだけのナチスドイツのシンボルマークであるハーケンクロイツをも連想させます。
そこから、すごく強い気持ちやネガティブでいけないイメージを表現しているニュアンスも見え隠れしないこともありません。
それでも卍はナチスとは全く違う方向に描かれていますので、触れるのに抵抗を感じるどころか、その反対に積極的に使いたくもなる文字なのです。
・発生源は顔文字らしい
元々は、忙しそうな気持を表現する絵文字として卍マークが使われたのが、その始まりだとされています。
絵文字的には、人が手足をばたつかせて慌ただしい動きをしているかのようなその形状の面白さも人気になって広まったようです。
この卍の頭に本当という意味のマジをつければ、マジマンジと言葉に若者らしいリズム感もある流行語にでもなりそうないいテンションの雰囲気を表せられているのです。
こうしてみると、なかなかよくできた言葉ではないでしょうか。
マジ卍の使用例にはパターンがある
実際にどんなシーンで活用されているのか探ってみたところ、主にはとにかく嬉しくて感動した時、驚いた時、テンションが上がった時などに一言でまとめて使われているようです。
と思えば反対に否定的なものを指す時にも使われています。
また、意味なく会話の空間を埋める便利な言葉としても使われたりもしているようです。
・テンションの高さを表現するパターン
「今日は彼女とデートなんだ、マジ卍!」
「パチンコで買っちゃったよ、マジ卍ー」
このようにちょっとした喜びをお洒落に表現しているつもりなのです。
一昔前の「イェーイ」と似たような意味なのでしょう。
・NGなことを指摘するパターン
「あいつ、まだ来ないんか、相変わらず卍やってるな」
遅刻の常習犯を指摘しています。
マジを付けない場合は、より柔らかくて軽い表現になるのもわかるでしょう。
はっきり言うより隠語的で心づかいのある言葉になっているとも言えます。
・意味なく使われるパターン
「やあ、久しぶり、マジ卍?」
これでは何が聞きたいのかわかりませんが、何も聞いてはいないのです。
あまり用途を絞らせると使いづらくなるので、それをあえて避けて自由に気軽に使えるようにしているのかもしれません。
意味合いとしては、何も話すことがないけどお互いの距離感を縮める阿吽の呼吸をもたらしているとも言えます。
この他、写真を撮る時に「1+1は?」とか「ニッコニコニー」とかの代わりにも使われているようです。
語尾の母音が「イ」ですので、笑顔が作れるのです。
つまり意味がなくてもこの言葉を使うだけで表情が和んでくれるので、自分も相手も気持ちを落ち着かせる効果もあるのです。
これがまた、若者同士でマジ卍が広がる要因にもなっているのでしょう。