上司の上司に案件を持っていく『頭越し』・他人の威厳を借りて頭を下げて貰いたい人たち
- 2018/11/18
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公私共々人間関係の揉め事は付き物だ。
当事者同士で解決する事が一番なのだが、周りの人間を巻き込む事は往々にしてある。
それだけでなく揉め事を起こした本人が、問題解決能力がなく上司に解決を求めたり、直属の上司をすっとばして上司の上司に、相談を持ち掛けたとしたなら職場の人間関係は気まずくなる。
他人の信頼を知らないうちに無くしているこの様な行動について掘り下げてみる事にした。
何故似たもの同志で物事を解決してはいけないのか
職場だけでなく、趣味の集まりでも、人間関係の揉め事は、当事者同士で解決する事が原則となっている。
職場や趣味の集まりで、取っつきにくい人がいて話しにくい相手が居ても同じだ。
SNSで普段から似たもの同志としかコミュニケーションを取らないからこそ、自分と違う相手と
当たって砕けろの気持ちで話しかける事が必要とされる。
ところが、SNS全盛期になってから、職場や趣味の場共々『やりにくい相手』に出くわした場合、
やりにくい相手を、やりこめられる人と親しくなるか、やりにくい相手を無視するか、この2つどちらかを選ぶ様になった。
これはビジネスに置き換えると、頭越しという行為になる。
頭越しとは、直属の上司や取引相手とウマが合わないなど個人的な感情から、上司や取引相手など、本来話し合って問題解決する相手を通り越して、上司の上司に仕事の内容を報告したり問題を丸投げする行為を指す。
これは頭越しを行う人の社会的常識のなさだけでなく、他人の顔に泥を塗る行為なのだ。
ビジネス書には、通りにくい案件を通す時は『取引先のキーマンにだけ話を通しておけば、何事も巧くいく』という昭和の遺産の様な言葉が未だに書かれている。
この話を鵜呑みにして、取引先のキーマンとも言うべき実力者や『オレに任せろ』という人にだけ
話を通した営業マンもいるだろう。
ところがいざ取引先に行ってみると、どうもおかしい。
取引先でウェルカム状態で待っているのは『オレに(私に)任せて』と言った人と、その人の友達だけで、中には、こんな険悪な表情をしている人もいるだろう。
『あいつがどうしてもと言ったから、オレたちは渋々黙っている。この部署全員がお前を贔屓にしてるんじゃないぞ。』
頭越しや、特定の人物にだけ許可を貰って難しい案件を通す、自分のワガママを聞いて貰うというのは、公私共々二重三重の人間関係のトトラブルや影で悪い感情を呼び起こす。
どの様なトラブルがあるのか、公私に分けて例を挙げてみる事にしよう。
他人の威厳を借りて周りに頭を下げてもらうのが目的の人たち
私の友人は、社長にヘッドハンティングを受け企業のIT部門のチームリーダーに抜擢される事が多い、いわゆる『落下傘上司』だ。
彼は何度も落下傘上司を経験しているので、合う部下、合わない部下がいる。
合わない部下は一様に適正がないか、仕事が出来ないのに自己顕示欲が高い人だというが、
友人はそれでも粘り強く、合わない部下と話し合いの場を持ち、指導もした。
だが無礼なのは部下の方で、直属の上司である友人を通り越して社長に業務連絡をし続けた挙句に、休職。
その他の彼の部下が昇進した所を見ると、頭越しの最たる例であり、職場のマナー違反でもあるだろう。
私の例でいうと、趣味の集まりの場で、誰からも話しかけられていない人が居た。
皆、全身ユニクロの様な格好で来るのに一人だけ毎日デートの様な格好で来るので無視されていた。
あまりにも無視されるので、彼女がとった行動はというと、集まりの中で一番発言力を持っている人(Aさん)にすり寄って自分のワガママを全て通して貰う事だった。
皆の反応はというと『Aさんの友達だから仕方なく口聞いてあげるけれどね…』というものである。
問題の女性は俗に言われる『電車のホームの隅でないてるフリ』をして『私はブスじゃない』と顔に書いているタイプ。他人の威厳を借りて、周りに頭を下げて貰うのが目的なのだ。
この様に、公私共々『頭越し』の行動を取ったり、特別な力は発言力を持つ人間の威厳を借りようとする人は、自分が無力である事が判っている。
無力であることが判っていながら、偉い人の力を借りて周りの人間に頭を下げさせようとするのは卑怯な事だ。
頭越しを行う部下や、他人の威厳を借りようとする人に、こびへつらう必要もない事は言うまでもないだろう。