ランキング老舗・オリコンが変わる?じゃぁ視聴率はどうなるんだ?

  • 2018/02/25
  • ライフスタイル・娯楽
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オヤジ世代の音楽ランキングといえば、オリコン。
バブルのあの頃は、オリコンランキングが全てだったが、今はオリコンランキングがあてにならないと批判の的になっているらしい。

CDやレコードの売上を元に、ランキングを決めるオリコンが、いよいよ変わろうとしている。

 

CDの売上は市場を反映できない

オリコンは、CDやレコードなど、『音楽を購入した売上』を集計して、チャート化し、音楽ランキングを発表している。
週刊、月間、年間とランキングが細分化されているだけでなく、CDショップや複合店、コンビニエンスストアなど、全国の2万点以上ある契約店舗から売上を報告して貰うことで、『音楽を買って人気を広める事』に貢献してきた。

CDの売上は市場を反映できない
だが昨今の『アーティストのCD特典商法』や、’08年に日本に上陸したビルボードジャパンの複合チャートなど
オリコンが変わらざるをえない要素が増えてきたのだ。

2年前の日本レコード協会の調査によると、音楽市場全般のCDやレコードの売上は、6割だという。
レコードやカセットテープのアナログの音質に拘りリリースするアーティストも、じわじわ出てきたが、それがランキングに影響する程でもない。

影響を及ぼしているのは、アーティストの特典商法にあやかった一部の熱狂的なファンだ。
AKB48の『CDを買えば握手』に始まり、コンサートとセット商法、最近では100枚CDを買うとアーティストとデートできるという商法まで出てきた。

オリコンが変わらざるをえない要素
これらの『特典商法』がCD全体の売上の3割を占め、ランキングまでも動かしているというのは、おかしい話だ。

オリコンも今までこうした特典商法に黙っていたわけではなかった。
何故なら特典商法での売り上げは、オリコンの契約店を通さずメーカー直販で行われるファンクラブやイベントが主だったからである。

’09年に、この様なイベントでの売り上げを規制したものの、どうしてもレコチョクや、ビルボートジャパンなどの複合ランキングと違いが出てきたオリコンは、昨年ituneなどのダウンロードランキングを合わせた週間ランキングを発表。その後、将来的に全てのランキングを複合化する事を視野にいれる旨を発表した。

では、昨年のランキング、オリコンと他のランキングではどの様に違うのだろうか。

 

ダウンロードとCDの売上の差異

昨年のオリコンの年間ランキングは、
1位:Finally(安室奈美恵)
2位:SMAP 25 YEARS(SMAP)
3位:untitles(嵐)
4位:サムネイル(AKB 48)だった。これがレコチョクやビルボードだと全く違う。

ダウンロードとCDの売上の差異
ビルボードやレコチョクでは、1位が恋(星野源)で、Mr.Childrenの『HANABI』はダウンロードランキングNo.1.。

レコチョクに絞ると、映画『君の名は』のテーマソング『前前前世』がランクインし、安室奈美恵は9位だ。
これから複合ランキングが週間、月間、年間全ての分野に取り入れられると、アーティストの人気も変わるだろうし、
下手をすると歌番組に出演するアーティストの顔ぶれも変わってくるかもしれない。

これに無料で視聴できる、ユーチューブMVの再生回数を合わせると、さらに順位は変わってくるのではないだろうかと筆者は思っている。

元々はレコード会社や販売店が在庫を抱えずに生産・販売する為に、売れ行きや市場の動向をさぐる意味で、始めたのが音楽チャートだという。
誕生から早70年あまり、’90年代までは、大衆の嗜好や流行を反映する指標とされたランキングも変わりつつある。

では何故、ミリオンヒットが出なくなったのか。

 

兆候はバブルの頃からあった?

聞き放題が主流になっている現在、音楽業界はミリオンヒットが出にくくなっているのは確かだ。

兆候はバブルの頃からあった?
昔は音楽ランキング番組『ザ・ベストテン』があり、寺尾聡の『ルビーの指環』が12週連続1位になる事もあった。
しかし今は音楽の好みが多様化した事で、ミリオンヒットが出なくなり、少ないCDの売れ行きやダウンロード数でもランキング上位が取れる時代となった。
特典商法が流行ったのも、一部のファンがヨイショする歌手を一位にしようとするゲームのようなものである。

だがバブルの頃から、その兆候があったと言えなかったわけでもない。

’91年のオリコンランキングのトップは
1位がラブ・ストーリーは突然に(小田和正 )
2位が SAY YES(CHAGE&ASKA )
3位が愛は勝つ(KAN)
4 位は どんなときも。(槇原敬之)
と、スーパーポジティブにラブストーリーを歌ったものだった。

その中で、今も語り継がれている、この年の日本有線大賞は
国安修二の『ねぇ』である。
身分違いの悲恋を歌ったこの曲が結局は時代を超えて支持されたのだ。

バブルの頃から、その兆候があったと言えなかったわけでもない
曲を聞いた大阪のリスナーから口コミで広がり、ヘビロテとなったこの曲は、今でならダウンロード回数が多くなり上位をさらうようなものだろう。

音楽業界で、バブルの頃から、この様に『市場が変わる傾向がみられていた』となると、TVはもっと深刻だ。
正直いって、VHSというものが出回り始めた時から、視聴率の計算方法は見直すべきだっただろうし、今現在、テレビの視聴率は、オリコンランキングどころでないと思っている人も大勢いるだろう。

筆者は、CDも買わなければ、テレビは海外ドラマと映画とドキュメンタリーとニュースしか観ない。
これも、メディアがあまりにも保守的すぎた結果だと思っているし、もっと早くに消費者の動向探り、反映すべきだったのではと思っている。

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