何で、秋分の日には「おはぎ」を食べるの?
- 2017/09/21
- ライフスタイル・娯楽
- 470view
- 教養/知識
- 日本
- 歴史
- 祝日
- 豆知識
- 雑学
そもそも秋分の日って
秋分の日におはぎを食べる習慣はどこから来ているのか、それにはまず秋分の日の意義を知らなければわかりません。
それは昼と夜の長さが同じになる日と言うのは割と知られています。
これは厳密には昼の方が数分、長いとされています。
同じように春分の日にも昼と夜の長さが同じになるのです。
そしてこの日は太陽が真西に沈むのです。
西には極楽浄土があるとされています。
秋分の日の前後3日ずつを加えた1週間を彼岸と言いますが、彼岸とは西方にある悟りの世界と言う意味なのです。
この日に太陽を敬う日本の信仰から西に沈む太陽に向かって先祖を供養する習慣が生まれたのです。
これだからおはぎは外せない
・小豆がポイント
お供え物には邪気を祓うとか災いを避けてくれるとされていた小豆を使った物が使われていました。
その中におはぎがあったのです。
他にも饅頭やあんこ餅等も使われているところもあるのですが、おはぎは比較的手軽に作られる事から普及してきたようです。
うるち米とモチ米を塩を混ぜて炊いてあんこで包むだけなのです。
甘い食べ物も昔は普段から食べられる物でも無かったため、先祖と一緒に食べるべく貴重な物だったともされています。
・米もポイント
米もまた食生活を支える主食ですのでこれをセットにして食べるとその恩恵も増幅されると感じられたのでしょう。
生活の基礎が米でしたので健康を祝い願う意味もあったのです。
・丸い形状も
一般に丸い物は視覚的に穏やかな感情にさせます。
生きている者の円満な暮らしを祈る気分にもさせてくれるのでしょう。
これは鏡餅などにも見られるお供え物の特徴でもあります。
・インパクトは今でも十分ある
見栄えも赤黒くゴロゴロしていて一口では食べられないくらい大きな物です。
一口食べると似合わないくらいの甘さが口いっぱいに広がってくれるのもサプライズでしょう。
まさに先祖と一緒に食べるにふさわしい食べ物と言えます。
・春分の日のぼた餅との違い
同様に春分の日でもぼた餅が供されますが、これはおはぎとは似て非なる物です。
この違いはあんがつぶあんなのがおはぎで、こしあんなのがぼた餅とされています。
春に咲く牡丹の花のイメージで作られているともされています。
秋は小豆の収穫時期なので採れたてで皮ごとあんにするためにつぶあんになるのです。
また秋に咲く萩の花をイメージしているからおはぎと呼ばれていて、つぶあんにしているとの説もあります。
こうして食べるとより美味しくなる
いろいろな要因が考えられていてどれもこれと言うものではありませんが、様々な要因が重なったのでしょう。
まずは彼岸の初日に先祖に供えて食べていただき、中日となる秋分の日にみんなでいただく事で先祖に感謝の意も伝えているのです。
おはぎは今や年中食べられるようになって、その存在意義も感じられなくなりつつあります。
いつ食べるにしても、先祖に感謝をしながら食べるとより一層味わい深いものになるのではないでしょうか。