コンビニが立て続けに近くに出来る理由とは?

  • 2017/06/12
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向かい合わせに同じコンビニがある光景

短い距離間隔で同じフランチャイズチェーンのコンビニを見かけることは、都市部においては当たり前の光景と言えます。近距離どころか、道路を挟んで向かい合わせに同じコンビニがあるのを見てビックリしたというオヤジもいることでしょう。

向かい合わせに同じコンビニがある光景をよく見かけます。
コンビニの場合は、もともと一店舗あたりの商圏が狭いためよく目立ちます。しかし、このような光景はコンビニエンスストアチェーンだけの現象ではありません。コンビニほどではないだけで、ドラッグストアチェーンでも同系列店が既存店の近くにオープンすることは珍しくないようです。

オヤジ的には便利で良いことですが、あれで商売として成り立つのか疑問に思うこともあります。尤も、成り立たなければ出店するはずがありません。近所に同じ系列の店を出す一番の理由は、需要があるからでしょう。このような光景が展開されている代表的な場所として、地方都市の拠点駅周辺があります。その地域の代表的な商業地である場合が少なくなく、買い物客や通勤客が集中するのが特徴です。そのため、同じ系列の店を集めても十分に商売になるのです。

その地域の代表的な商業地である場合が少なくなく、買い物客や通勤客が集中するのが特徴です。

相乗効果とブランドの浸透

このような単純な理由の他に、マーケティングの分野でいうところのドミナント戦略があります。ドミナント戦略とは、限られた商圏内に集中的に出店することで、他社を排除するものです。もちろん、前述のような単純に儲かる立地であることもドミナント戦略を導入するうえでは重要です。客がいないところに集中出店しても仕方ありません。

ドミナント戦略を採用することで、そのエリアでは、系列店の利用がしやすくなります。その結果、各店の利用が増えるだけでなく、ブランドも浸透します。ブランド力の向上はエリア外にも好影響をもたらすことが期待できます。

また、もっと実利的な理由もあります。物流システムと店舗管理の効率化です。近距離に複数店舗があることで、一店舗あたりのコストが大幅に下がる可能性をもたらします。また、コンビニだけでなくドラッグストアでも日持ちしない食料品を扱う今日では、配送をまとめて短時間に終わらせることが品質確保の面でも重要です。

もちろん、ドミナント戦略の導入が裏目に出る可能性もあります。もろに系列店同士でパイの奪い合いになってしまったり、他の系列との戦いに敗れたりした場合は損失も大きくなります。また、地域事情の変化によって需要が激減した場合にもダメージは大きいでしょう。

しかし、そのような可能性を考慮しても、ドミナント戦略の導入が得策であるとの判断があるからこそ、ドラッグストアやコンビニは集中的な出店を続けるのです。

コンビニのフランチャイズオーナーになろうとする場合は注意が必要です。
但し、オヤジとして注意すべきことがあります。それは、コンビニのフランチャイズオーナーになろうとする場合です。ドミナント戦略はトータルで得策であっても、特定の店舗にとってどうかは別の話になります。同地域の他店舗がすべて儲かっていても、自分の店だけ赤字という可能性がゼロとは言い切れません。その地域にあるそのブランドが自店だけではないことを十分理解しておく必要があるでしょう。

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