オヤジ世代の歌姫は今後二度と出てこない
- 2017/10/08
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アムロちゃんの引退でまたひとつ時代が終わった
安室奈美恵の来年引退が発表され、世間は今から「アムロス」に悩む人であふれているそうな。
かくいうオジサンも数少ない「青春の1ページ」記念品として「Chase the ChanceのシングルCD」とアルバム「SWEET 19 BLUES」を持つ身であり、彼女はもちろん当時好きだったアーティストのひとりである。
最近まで絶好調のパフォーマンスを見せてくれていたが、引き際の美しさもそれは見事なものであり、オジサンから上の世代にとってはおそらく最後の「歌姫引退」シーンとなるにちがいない。
歌姫ってどんな人?
さかのぼれば、山口百恵やキャンディーズ時代から目にしてきたあまたの女性歌手たちの姿を思い出すにつけ、よくいわれる「歌姫」という人たちをどう定義したらいいのか、迷う。
オジサンが勝手に思う(好きな)歌姫は
▼テレサ・テン(酒飲んで3部作を歌えばすぐ泣ける)
▼中森明菜(もう一度生声を聞けたら冥土の土産にできる)
なのだが、この方たち(加えてアムロちゃん)に共通する項目を独断と偏見で挙げてみると、
○歌唱でのみ飛び抜けた貢献をしている
○私生活が決して順風満帆ではない
○人生を暗示するような代表曲を持つ
ではないかと思っている。
マルチな活躍というよりも歌一本で、プライベートのゴタゴタを吹き飛ばす力があり、そしてちょっと鳥肌の立つ神曲を持つ、そんな女性が「姫」と呼ばれるゆえんではないかと。
神格性がどんどん失われる時代に
SNSの功罪なのか、年齢不詳、出生地不詳であったとしても身元がばれる現代。アーティストたちの「ステージ」とでもいうべき地位がどんどんこちら庶民サイドに落ちてきている。
「会えるアイドル」「話せるアイドル」には神格性を感じるはずもなく、その意味では金輪際、日本から「アイドル」は出ても「歌姫」が生まれることはないと思う。
うーん、誰も会えないことで、反対に「歌で平等に私たちを慰めてくれる力が働いた」というのかなぁ。聖母マリアや観音さまに近い感触なのか、とにかく誰のものでもない、高みにいてくれたからこそ、あまねく人を癒やす力があったという他にオジサンには語彙がない。
オヤジたちの次の世代には…
古い名作アニメ「超時空要塞マクロス」に「リンミンメイ」というトップアイドルが出てくる。
決して万人受けしないキャラ(かわいいけど)ではあるが、成長とともにその存在を大きくし、大スターとなって歌で宇宙に奇跡を起こす…のような女性と考えてもらえばいいが、このリンミンメイこそ、次の宇宙世紀に復活する「歌姫」の姿ではないかと思う(大きくでたな、おい)。
まあ舞台は宇宙でなくとも、AIでもVRでもARでもいいが、将来なにか活躍の舞台を現実世界から移した際に、ひとりすごいスターダムが現れる気がしてならない。
そして、それはオジサン見ることができないけれど。