スズキが2018年売上ランク5位に浮上!好調の要因は?
- 2018/07/17
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軽だけではない、スズキの普通自動車も絶好調
「スズキが5位に浮上!!」
何の話かというと、日本国内における「2018年上半期(1~6月)の新車販売台数」。1位から3位まではトヨタ、日産、ホンダですから、こちらは例年通りなのです。
しかし変動があったのは4位から6位。通常はマツダ、スバル、スズキと続くところが、マツダ、スズキ、スバルとなりスズキが5位に浮上したのです。
「ワゴンR、ハスラー、アルト、パレットとか。スズキってヒット車種が豊富だからね」
こんな風に思われるかもしれませんが、このランキングのポイントはあくまで「自動車」の販売台数の集計であること。軽自動車は含まれていないと考えると、このランキングに私・アントニオ犬助が驚いていることが理解してもらえるはずなのです。
加えて、各メーカーが軒並み前年割れを起こしていることに対して、前年対比でプラスとなったメーカーはスズキとマツダだけ。
スズキにだけが前年対比を3年連続で伸ばしており(マツダは2年連続)、14.0%増という大幅な伸び率(マツダは7.4%)をしめしているといいますから、まさにスズキは絶好調!!
いったい、スズキの普通自動車に何が起こっているのか?なのです。
あまりにも地味なスズキの普通自動車たち
スズキの普通自動車と聞いて、普通の人が思い浮かぶのは「スイフト」と「ソリオ」ぐらいのはず。ならばこの2車種が伸びたから、前年対比で好調なのか? というと、実はそうではありません。
現行のスイフトとソリオが発売されたのは、それぞれ2017年の1月と2015年の8月。新車効果で売れる時期はとっくに過ぎていますし、「日本自動車販売協会連合会」のデータを見ても、両車種とも前年割れを起こしているのです。
ならば、どの車種がけん引して、スズキの普通自動車の販売台数を昨年対比114.0%という数字にしたのか? ちょっと考えてみてください。
ちなみにスイフトとソリオを除いた、現在のスズキの普通自動車のラインナップは次の通り。クロスビー、バレーノ、イグニス、SX4 S-CROSS、エスクード、ランディ、さて、どの車種が、好調のスズキを支えているのでしょう。
ところで「バレーノ」ってどんな車なんだ?
牽引役は「クロスビー」、その魅力とは
2018年上半期の車種別・普通自動車販売ランキングを見たところ、トップ50に入っているスズキの車種はスイフトとソリオ、あと1車種しかありません。つまり、この1車種のお陰でスズキは異例の5位浮上を果たしたというわけなのですが、その1車種とは「クロスビー(Xbee)」。
クロスビー……わかります? 単なるスズキ「ハスラー」の普通自動車版じゃないの? と、私・アントニオ犬助も思っていました。
しかしこのクロスビー、実車を見るために販売店まで足を運んだのですが、実物を見れば見るほど、魅力があるんですよね。
そして、あとに続くのは「ジムニーシエラ」なのです
まず、中が広いこと。
シートを立てて足元に余裕を持たせる、Aピラーの角度も立てて頭上に十分なスペースを確保するという、スズキが軽ワゴンで蓄積してきた空間確保のノウハウを投入。実寸は少々小さいもの、同じく広い室内空間をウリにしているソリオと比較しても、それほど狭さは感じません。
次に、搭載されているエンジンがパワフルなこと。
ハスラーと比較すると大き目のボディながら、搭載されているエンジンを比較すると660cc対1,000ccのターボ付き。これは非常に力強いもので、スズキの軽自動車をイメージしてクロスビーのアクセルを踏むと、ちょっとした感動を味わえます。
そして、人気のコンパクトSUVであること。
日産「ジューク」、ホンダ「ヴェゼル」、そしてトヨタ「C-HR」などコンパクトSUVがヒットしていますが、そのジャンルにぶつけてきたというのもクロスビーが売れている理由。ライバル車種よりも2回りほど小さいのですが、価格は50万円ほど安いという心憎い設定も、かゆいところに手が届く感がありますね。
他にもシートアレンジが多彩で荷物がたくさん積めるとか、外観がクラシックでかわいいとか、ハイブリッドの4駆でも実売は200万円を切ってくるとか、クロスビーのヒットの理由はまだまだあるのです。まあ、スズキ絶好調になりますよね。
そして……スズキの普通自動車の大本命である「ジムニーシエラ」が先日発表されました。これがまた、販売店へ足を運びたくなるほど良さそうなんですよ。
軽自動車の陰に隠れがちなスズキの普通自動車、勢いはまだまだ続きそうなのです。