GTと名前のつく車種の性能とは
- 2018/07/14
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GTに対する憧れ
GTですぐに浮かぶのはトヨタ2000GTと言う世代には、GTが最先端の車に与えられる称号のようにも感じています。
そのスーパーぶりを知っていれば、あるいは知らずともそのネーミングのストレート感からGTにはどこか優れた車に付けるナンバーのようなものも感じられます。
それ以来、ただなんとなくGTが付いている車は高性能車であると言うイメージも擦り込まれているものです。
GTが最初に使われた1964年のいすず・ベレットGTから現代に至るまで、あらゆる車のトップグレード車を指すものになっているようです。
当然、価格も最も高くなっていて、それに応じて性能も高い車であるはずなのです。
それが実際にはどうなのか、先入観にとらわれない目線でGT車について深入りすれば、必ずしもそうとも言えないことに気付くこともあります。
GTのイメージが先行してそれほどの性能ではなかったり、また性能は高くても人によっては使えない性能、使わない性能であったりもするのです。
GTの定義
・そもそもGTとは何の略か
GT車は、その語呂の良さでGTを銘打っているのでは無く、グランドツーリングの略だったのです。
つまりはツーリングに向いていると言う意味と捉えられるでしょう。
長距離ドライブに求められる走行の安定性、運転と居住空間の快適性などが高い車と言えるのです。
ですから、人も荷物も余裕を持って運べるある程度の車体の大きさや排気量もあるべきです。
これを一言で表現するなら、大型車両がふさわしいのではないでしょうか。
・エンジンのグレードと化している
実際にはいろいろ考えることなく一般人はとにかく車名の後にGTが付けば、それは同車種での最高級エンジンを積んでいることの証しだと思っていたものです。
それは決して間違いでもなく、メーカーもそのような位置付けをしていたのも事実でしょう。
つまりそれはGT本来の意味とは、違った使い方をしていたことでもあります。
GTであれば性能がトップとは言えない
GT車がその定義通りであれば単に大型車両とまで言えますが、それは性能が優れている車とは言えないのは明らかです。
また、エンジンに絞ってその性能がトップであっても、車の性能とはそこまで単純なものではありません。
加速度、静寂さ、ハンドリングの手軽さ、走行の安定性、居住空間のゆとり、ファッションセンス等々総合的な評価をミックスしたものなのです。
・GT仕様のエンジンってどうなのか
GT車は市販車でありながらレースカーに近いエンジンを搭載していたものです。
例えばキャブレーターは大口径でハイオク仕様でもあったりしていたのです。
しかしながら、排ガス規制の強化によりこのようなエンジンは淘汰されてきました。
規制を通過させながらのエンジンでは、パワーはどうしても低下していったのです。
これを補うために進歩していったのがDOHC、ターボなどの技術です。
そしてそれに見合ったサスペンション、エアロパーツ、幅広タイヤなどにも影響を及ぼしています。
これらによって確かに高い走行性能は実現してはいますが、日本の道路事情で果たしてその存在意義は価値あるものとも言えません。
価格が高くなってしまっているのに使いこなせない性能を持っているだけでは、現実的にはオーバーグレードの車になってしまいます。
こうしてみると、GTを銘打てば、セールスポイントになるとの販売戦略が先走っている構図もうかがえます。
本来のGTの意味さえ知らないユーザーが自己満足して購入してくれれば、それでも問題は無いのかもしれません。
ですがそれよりも自分の求める性能に応じた車を購入するのが、よりあるべき車のユーザーの姿ではないでしょうか。