60周年を迎える自動車メーカー「スバル」ってこんなに凄い!
- 2018/03/28
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世界の先端を行く企業スバル
スバルといえば、海外でも人気の自動車メーカー。1958年に「スバル360」を発売して早60年。60周年の記念キャンペーンを展開するスバルの凄さを再確認します。
そもそも、スバルは1917年に中島知久平氏が創業した航空機事業を前身とする企業です。スバルに改称する前の富士重工業の名は知らなくても、中島飛行機は知っているオヤジも少なくないのではというくらい有名な軍用機メーカーになっています。
中島飛行機の代表的な傑作機には、陸軍の一式戦闘機「隼」があります。一式とは紀元2601年に正式採用されたことを意味します。海軍の三菱・零式艦上戦闘機は、その前年の紀元2600年の正式採用です。
隼といえば、加藤隼戦闘隊で一躍有名になった機種で、唄まであります。さらに、四式戦闘機「疾風」は、大戦期の陸海軍を通じてトップクラスの実用機と評判の機体でした。また、三菱製の機体にも採用されるエンジンメーカーとしても誉れ高い企業が中島飛行機です。
さて、そんな中島飛行機も終戦とともにその役割を終えることになります。航空機の開発製造ができなくなったことで、他の分野に進出するしかなくなったわけです。こうして、富士産業と改名していた中島飛行機は、トップクラスの軍用機メーカーから、平和な時代のメーカーへと歩みを進めて行きました。
紆余曲折の後、再び重工業メーカーへしてスタートを切ったのが富士重工業です。会社名は富士重工として広く知られるようになり、同時にブランドネームとしての「スバル」も浸透していきます。現在、安全性で高い評価を受けているスバル・世界の先端を行くスバルの自動車を知らないオヤジはいないでしょう。
それでは、スバルは自動車メーカーなのかといえば、自動車メーカーであることに違いはないものの、三菱重工業などがそうであるように、他の重工業部門を併せ持つ企業です。
飛行機も作る自動車メーカースバル
中島飛行機の栄光を再びというわけではないとしても、富士重工業・スバルは、高性能の飛行機を世に送り出している航空機メーカーに育っています。
帝国陸海軍が消滅した戦後の日本では、国産の軍用機開発ができるようになるまで間がありました。また、占領下からの流れでアメリカ主導の防衛体制を組んだこともあり、零戦や隼のような派手な実績はありません。しかし、富士重工では、T-1中等練習機を作るなど実績を残しています。ちなみに、スバル360から60周年ですが、T-1の初飛行(1958年)からも今年で60年となっています。
現在の主力機の中では、F-2戦闘機やP-3C対潜哨戒機の生産にもかかわっています。ちなみに、F-2は支援戦闘機として国産された三菱のF-1の後継機種であり、アメリカのF-16ベースの機体です。
「スバル」自動車に話を戻すと、富士重工業は、自動車のブランドネームを社名にすることで、自動車メーカーとしての認知度を一気に高めたといっても過言ではないでしょう。それまで、スバルと富士重工が結びつかなかったオヤジにとっても、迷う必要がなくなりました。
現行のスバル車には、独自のステレオカメラを搭載した安全装備「アイサイト」という他社にはない強みがあります。スバルのファンは玄人が多いという人もいるくらい、品質の高い車を送り出していることもスバルの凄さでしょう。
日本の自動車メーカーとしては、トヨタがなにかと代表として名が挙がります。たしかに、トヨタは自動車メーカーとして最大手ですし、企業規模ではスバルより一桁上です。しかし、トヨタは戦闘機を作りません。2018年3月現在、スバルは自動車部門、航空宇宙カンパニー、産業機器本部と3つの部門で事業を展開しています。
連結従業員数3万2000名以上、連結売上高3兆3000億円以上という押しも押されもせぬ巨大企業となっているスバル。日本になくてはならない凄い自動車メーカーです。